----
明治三年
穢多人別帳
山河村
四月日扣

----
奉差上人別帳之事
一当年来人別相改候処村中大小之穢多
□ニ至迄
御言札者（は）向後［追々］御布令之趣
其他新宗門怪異之宗法等
都而
御制禁之通り□□相守□不

■書き下し
人別帳差し上げ奉（たてまつ）る之事
一、当年歳人別相改め候処村中大小之穢多
□に至る迄
御去礼は勿論御都合之趣（おもむき）
其の他邪宗門怪異之宗法等
都而（すべて）
御制禁之通り□□相守り不

--
審之者等無御座候。若御法度
相背候者御座候ハバ御實鑿之
上如何之罪料被仰付候共少も
相背不仕候依之大小穢多
一同連印奉差上候処如件。

■書き下し
審之者等御座無く候。若（も）し御法度
相背き候者御座候はば御穿鑿（せんさく）之
上如何（いかが）之罪料（つみとが）も仰せ付け候共少しも
相背き仕（つかま）つら不（ず）候　之（これ）に依（よっ）て大小穢多
一同連印差し上げ奉（たてまつ）り候　仍（よっ）て件（くだん）の如し

一、真言宗長養寺菩提
穢多　政五郎
年七十一才
女房　志乃
年六十五才
忰　喜多郎
年五十一才
娘　つま
年四十四才
孫　喜蔵
年一九才
同　吉五郎
年十才