### -- Begin Page 1 --
(--! 「副本」の印章)

### --左
令和8年（ネ）第920号 オンライン記事掲載差止等請求控訴事件
- 控訴人（原審原告）:部落解放同盟埼玉県連合会
- 被控訴人（原審被告）:宮部龍彦
### --

# 控訴人第1準備書面（控訴理由書）

### --右
2026（令和8）年3月13日
### --

### --左
東京高等裁判所第15民事部 御中
### --

### --右
- 控訴人訴訟代理人弁護士:山本志都
- 同弁護士:瀬戸一哉
### --

目次

第1 控訴人の請求棄却にかかる原判決の概要..........................................2
1 争点2について..................................................................2
2 争点5について..................................................................4
第2 任意的訴訟担当にかかる判断の誤り..............................................4
1 任意的訴訟担当が認められる要件..................................................4
2 第1の要件について..............................................................6
（1）団体としての活動目的との合致..................................................6
（2）県下全域の被差別部落住民らからの授権..........................................6
（3）黙示の訴訟追行の授権について..................................................8
（4）控訴人内での訴訟追行権の明示の授与について....................................9
### -- End (Printed Page 1) (Continuation) --

### -- Begin Page 2 (Continuation) --
（5）小括........................................................................10
3 第2の要件について..............................................................10
（1）任意的訴訟担当を認める必要性..................................................10
（2）当事者識別情報秘匿制度の不十分性..............................................12
第3 控訴人の差別されない権利又は円滑な業務遂行権の侵害にかかる判断の誤り............13
1 原審の判断の誤り................................................................13
2 差別されない権利の侵害..........................................................14
3 円滑に業務を行う権利の侵害......................................................15
（1）控訴人の直接的な活動の阻害....................................................15
（2）構成員の人格権の侵害を内包する業務上の権利....................................17
第4 結論..........................................................................19

原判決は、判決書添付別紙1の記事目録記載の各記事を削除すること、各記事について、ウェブサイトへの掲載、書籍の販売、出版物の掲載、放送、上演、戯曲、映画化（いずれも一部を抽出しての掲載等を含む。）等への一切の方法による公表を禁止した。この点は、原審原告らのプライバシー及び差別されない権利又は差別を受けずに平穏に生活する利益を守る、極めて意義のあるものであり、結論において是認することができるが、原審の個人原告の権利に基づく主張のみを認めて、控訴人の請求を棄却する部分については不服であり、本件控訴を申し立てた。以下、その理由を述べる。

## 第1 控訴人の請求棄却にかかる原判決の概要
## 1 争点2について
原判決の争点2（控訴人である原告解同埼玉県連は県下全域の被差別部落住
### -- End (Printed Page 2) (Continuation) --

### -- Begin Page 3 (Continuation) --
民を被担当者とする任意的訴訟担当であるか）につき、原判決は、任意的訴訟担当は、弁護士代理の原則（民事訴訟法54条1項本文）及び訴訟信託の禁止（信託法10条）の趣旨に照らし、当該訴訟担当がこのような制限を回避、潜脱するおそれがなく、かつ、これを認める合理的必要がある場合には許容するに妨げないとの規範を定立する（最判昭和45年11月11日民集24巻12号1854頁参照）。

そして、控訴人に属する構成員らの意思に基づく訴訟追行の授権が認められるかを検討する。

まず、包括的な授権については、控訴人の目的制定時は遅くとも2003（平成15）年3月29日であり、その当時、控訴人の意思決定機関において、被差別部落に関する情報がウェブサイト上に掲載された場合に、被控訴人に対してその削除等を求めて訴訟を提起することは前提になっていないことを理由に、その構成員から黙示の訴訟追行の授権があったとはいえない、とする。

次に、個別的な授権については、2023（令和5）年9月2日の第3回県委員会の審議事項として「鳥取ループ・示現舎『部落探訪』削除の裁判闘争について」という議案を挙げ、その提案理由に部落差別を助長・拡散する「部落探訪」の削除に向けて訴えを提起することが記載されている（甲68）ものの、議案となっているにすぎず、控訴人の構成員がこれを承認したとまでは認定できず、明示の授権があったとは認められない、とする。

これらを前提として、原判決は、控訴人の構成員からの黙示又は明示の授権があったとは言えず、控訴人を任意的訴訟担当者とすることが、弁護士代理の原則などの制限を回避、潜脱するおそれがないとまでは認め難いとした。

さらに、任意的訴訟担当を認める合理的必要性については、申立人の住所、氏名等の秘匿の申立制度（当事者識別情報秘匿制度。民事訴訟法133条以下）が整備・施行されたことにより、実体法上の権利義務の主体である掲載地域住民らが住所、居所その他通常所在する場所及び氏名その他当該者を特定するに
### -- End (Printed Page 3) (Continuation) --

### -- Begin Page 4 (Continuation) --
足りる事項を被控訴人に知られることなく訴えを提起することが可能となったことから、個人が訴訟当事者となることで受ける不利益が大きいとする控訴人の主張を排斥した。

## 2 争点5について
原判決は、争点5（控訴人の差別されない権利又は円滑な業務遂行権が侵害されたか）について、まず、差別されない権利の侵害についてはその権利の内実が判然としないとして、これを認めなかった。次に、円滑な業務遂行権の侵害について、控訴人は、部落差別撤廃を目的とする権利能力なき社団であるところ、被控訴人の行為は控訴人の本来予定された活動の契機となるものであり、控訴人がこれに対処することがまさに業務そのものであり、本来予定された活動を著しく害するものとは認められないとする。

また、本件各記事の公開は被控訴人が部落差別を助長する目的をもって行ったものであり、本件掲載地域住民らの人格権を侵害するものといえ、それらの人格権を内包する控訴人の業務上の権利が侵害されるとの主張に対し、控訴人が引用した東京高決は労使関係があり被用者である従業員の受忍限度を超える困惑、不快を生じる事態にさらされないよう配慮する義務があることを前提としており、控訴人についてはその前提を欠き、会員の人格権が侵害されないように取り組むことは控訴人の本来的業務に基づく活動であり、会員の人格権を内包する業務上の権利の侵害に係る主張を排斥した。

## 第2 任意的訴訟担当にかかる判断の誤り
## 1 任意的訴訟担当が認められる要件
この点、原審第4準備書面の14頁以下で詳述したが、以下、再論する。

前記最高裁昭和45年11月1日判決は、①弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれがないこと、②合理的必要があること の
### -- End (Printed Page 4) (Continuation) --

### -- Begin Page 5 (Continuation) --
2要件をあげて、任意的訴訟担当が許容される基準を示し、担当者：業務執行組合員、被担当者：組合員の場合に、任意的訴訟担当を認めたものであるが、本件のように埼玉県全域にわたる被差別部落がウェブ上に掲載してさらされ、広範な被差別部落住民らが、自らの権利をもってその差止めと掲載を（訴訟内外で）求めていることが明らかな事案においては、被害のこれ以上の拡大を抑止するためには、控訴人がその名において訴訟を追行し、本案判決を受けることが必要であり有意義であると認められるから、控訴人は被差別部落住民らの任意的訴訟担当の地位にあるというべきである。

まず、第1の要件である「弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれがないこと」については、訴訟物たる権利についての実体上の管理処分権とともに訴訟追行権が担当者に授与されており、担当者が被担当者と共同の利益を有する者の1人であるか、それに類する者であることが認められれば、弁護士代理などの原則を潜脱するものではないといえる。また、担当者と被担当者との間に継続的関係が存在することも、この結論を補強する。

次に、第2の要件の「合理的必要性」については、被担当者の数が多数に上ることから、担当者による訴訟追行が権利の実現を容易にするとか、被担当者が外国人であり、日本における訴訟追行に困難があるとか、被担当者の権利実現が担当者の本来的任務であるとか、または被担当者の権利実現について担当者が固有の法的利益をもつなどの事情が、それを満たす例として考えられる（伊藤眞『民事訴訟法第8版』有斐閣2023年12月・211～212頁同旨）。

また、消費者契約法の2006年改正によって、内閣総理大臣による適格認定を受けた消費者団体が事業者等の違法行為に対する差止請求をすることが認められた（同法12条）。これは、適格消費者団体に対して実体法上の差止請求権を付与するものであり、拡散的利益について訴訟上の保護を図ろうとする発想においては、被担当者の権利保護のためという観点から規定されたものであり、本件について検討する際には参考にすべきである。
### -- End (Printed Page 5) --

### -- Begin Page 6 --
以下、控訴人が各要件を満たすことについて、再論する。

## 2 第1の要件について
## (1) 団体としての活動目的との合致
控訴人は、「埼玉県下にわたり部落民衆の居住する地域において活動する会員」をもって構成され（甲21）、会員の権利を守り、社会内に差別を廃絶するために活動する団体であり、1953年4月3日の再建大会（熊谷市）以来、主に埼玉県下において、その目的に従った活動を行ってきた。

## (2) 県下全域の被差別部落住民らからの授権
「全国部落調査事件」では、個人の差別されない権利などを根拠として、当該個人と一定の関係がある道府県単位で、地域リスト記事掲載の差止を認めているが、これは自分が居住する地域にとどまらず、少なくとも道府県の単位において記事の差止を認めなければ、差別されない権利が保障されない、すなわち「不当な差別を受けることなく、人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送ることができ」ないと判断されたからに他ならない。

個人の生活は、自らの住所地などの範囲に限定されるわけではない。居住地域を中心とする一定の範囲に生活圏は広がっており、「人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送る」ためには、その一定の範囲について、晒されることによって不当な差別を受けることがないようにすることが必要である。

とすれば、（個人原告の差別されない権利を根拠として、本件の全記事の差し止めが認められたことは当然として）控訴人は、自らの主要な活動領域である埼玉県下の全ての被差別部落について、被差別部落住民らから訴訟追行権が授与されているといえる。

そして、上述したとおり、担当者である控訴人と県下の被差別部落住民らとの間では本件に関して利害対立は存在しえず、まさに、担当者と被担当者とが共同の利益を有する場合であると認められる。
### -- End (Printed Page 6) --

### -- Begin Page 7 --
埼玉県下には、7つの地域に、同和対策を中心とする人権行政を担うための行政の附属機関として、管区内首長及び当該の同和担当職員を構成員とした、同和対策協議会がある。そして、控訴人はこの協議会にほぼ対応するような形で、7つのブロックに「郡市協議会」または「地区協議会」という組織を展開し（規約7条）、埼玉県全体の被差別部落の問題に対応している。

具体的な対応関係は、

ア 北足立郡市町同和対策推進協議会（川口市、鴻巣市、志木市、草加市、蕨市、戸田市、上尾市、桶川市、北本市、伊奈町、さいたま市、朝霞市、和光市及び新座市）～部落解放同盟北足立郡市協議会

イ 埼葛郡市人権施策推進協議会（三郷市、杉戸町、八潮市、越谷市、春日部市、及び松伏町）～部落解放同盟埼葛郡市協議会

ウ 北埼玉地区同和対策協議会（羽生市、行田市及び加須市）～部落解放同盟北埼玉地区協議会

エ 入間郡市同和対策協議会（川越市、所沢市、飯能市、狭山市、入間市、富士見市、ふじみ野市、坂戸市、鶴ヶ島市、日高市、三芳町、毛呂山町及び越生町）～部落解放同盟入間郡市協議会

オ 比企郡市人権政策協議会（東松山市、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町及びときがわ町）～部落解放同盟比企郡市協議会

カ 大里郡市同和対策協議会（熊谷市及び寄居町）～部落解放同盟大里郡市協議会

なお、秩父郡市には部落解放同盟の支部がないので、秩父郡市同和対策推進協議会（秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町及び東秩父村）に対応する部落解放同盟の協議会はない。また、児玉郡市（本庄市、美里町、上里町、神川町）には、部落解放同盟児玉郡市協議会はあるが、それに対応した行政の協議会は存在しない。

埼玉県内におけるこのような組織のつながりや広がりは、控訴人が埼玉県
### -- End (Printed Page 7) (Continuation) --

### -- Begin Page 8 (Continuation) --
下全域の被差別部落住民らから訴訟追行を授権されていることを示す証左となる。

## (3) 黙示の訴訟追行の授権について
この点、原審は、包括的な授権については、控訴人の目的制定時は遅くとも2003（平成15）年3月29日であり、その当時、控訴人の意思決定機関において、被差別部落に関する情報がウェブサイト上に掲載された場合に、被控訴人に対してその削除等を求めて訴訟を提起することは前提になっていないことを理由に、その構成員から黙示の訴訟追行の授権があったとはいえない、とする。

しかしながら、上記昭和45年最高裁判決も、民法上の組合にあたる建設共同企業体が結成された後、同企業体が和歌山県発注の建設工事を落札して請負契約を締結し着工してから同企業体に損害が発生したという事例についてのものであり、建設共同企業体設立時に紛争が発生したわけではない。それでも最高裁は、「自己の名で右損害賠償請求権を行使し、必要とあれば、自己の名で訴訟上これを行使する権限」すなわち訴訟追行権も授与されていると認定したのである。授権は必ずしも争訟ごと訴訟ごとに個別になされる必要はなく、実態上の管理権が訴訟の前に包括的に付与されていれば足りるというのが最高裁の立場である。

控訴人は、前記のとおり、長年、会員の権利を守り、社会内に差別を廃絶するために活動する団体として企業、宗教団体、労働組合、政党及び行政に対して働きかけを行うなどして取り組んできた。原審が、争点6（不法行為の成否）、争点9（削除・公表の禁止の範囲）において、判示しているように、被控訴人の公開した記事は、差別意識を増幅させ、差別行為を助長させるものであり、インターネットの情報の高度の流通性などの特質からすれば、迅速かつ組織的に取り組むべきことが求められるものである。インターネットの普及に伴い、様々な情報が誰にでも容易に掲載でき、広く閲覧が可能とな
### -- End (Printed Page 8) (Continuation) --

### -- Begin Page 9 (Continuation) --
っている現在において、控訴人の目的等に明示されていなくとも、削除等を求めて訴訟を提起することは控訴人の目的から求められる行為であり、実体上の管理権が控訴人に認められていることからみて、その構成員から黙示の訴訟追行の授権があったというべきである。

## （4）控訴人内での訴訟追行権の明示の授与について

控訴人では、本件訴訟の前後を通じて、定期大会（控訴人の最高決議機関・規約8条：代議員、執行委員、会計監査委員、統制委員及び本部役員をもって構成）、県委員会（大会に次ぐ決議機関・規約12条：本部役員、執行委員、県委員をもって構成・規約13条）に及び執行委員会（指導機関・規約18条：執行委員、本部役員をもって構成・規約19条）が開催された機会に、控訴人の構成員から訴訟追行に関する授権が行われたことを確認している。

2023（令和5）年3月25日に開催された第71回定期大会では、第4号議案として、同年度の運動方針の最重要の課題の一つとして「差別を助長拡散する鳥取ループ・示現舎を糾弾し、『全国部落調査』復刻版裁判闘争に勝利しよう」というスローガンが掲げられ、「部落探訪」についても、具体的な取組みとして「『部落探訪』をはじめとする部落差別を助長拡散する情報をただちに削除するようさいたま地方法務局に強く働きかける」ことが提案され（甲67）、承認された。

同年9月2日に開催された第3回県委員会では、第5号議案で「部落探訪」削除の裁判闘争を行うことが提案され（甲68）、承認された。

同年12月2日に開催された第4回県委員会では、第2号議案で裁判闘争を行うこと、控訴人が「代理で原告となる」ことが提案され（甲69）、承認された。

2024年2月17日に開催された第5回執行委員会では、第1号議案で、本件提訴が報告された上で、控訴人として「傍聴体制を確立して原告を支援する」ことが提案され（甲70）、協議の上承認された。
### -- End (Printed Page 9) --

### -- Begin Page 10 --
同年4月13日に開催された第72回定期大会では、第4号議案で、2024年度の活動方針の一つとして、「差別を助長拡散する鳥取ループを糾弾し、『全国部落調査』裁判及び『部落探訪』削除裁判の完全勝利を勝ち取ろう」というスローガンが確認され、具体的な取組みが提起され（甲71）、承認された。

同年4月23日に開催された第1回県委員会では、第7号議案で第2回口頭弁論への参加・支援が提案され（甲72）、承認された。

同年6月22日に開催された第2回県委員会でも、第1号議案で同様に第2回口頭弁論への参加・支援が提案され（甲73）、承認された。

この点、原審は、2023（令和5）年9月2日の第3回県委員会の審議事項として「鳥取ループ・示現舎『部落探訪』削除の裁判闘争について」という議案を挙げ、その提案理由に部落差別を助長・拡散する「部落探訪」の削除に向けて訴えを提起することが記載されている（甲68）ものの、議案となっているにすぎず、控訴人の構成員がこれを承認したとまでは認定できず、明示の授権があったとは認められない、とするが、前記のように議案は承認されており（個別の授権が認められる）、事実認定の誤りがある。

## （5）小括

以上より、被担当者である被差別部落住民らから担当者である控訴人に対しては、明示・黙示の訴訟代行権の委任があり、ここには、弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれが認められないことは明らかである。

## 3 第2の要件について

## （1）任意的訴訟担当を認める必要性

本件の個人原告は地域1に居住する一人のみであるが、本件ウェブページによって損害を受けている人は、各地域に居住しあるいはそこにルーツを有する、
### -- End (Printed Page 10) (Continuation) --

### -- Begin Page 11 (Continuation) --
膨大な数の住民ら（被差別部落住民ら）である。彼らは、原告になることで自身や親族が差別を受けることや、これまでも裁判に関わる情報をインターネット上で晒してきた被控訴人から自身や親族の情報をさらに晒されることを危惧し、本件訴訟において原告となることができなかった（この点については、必要に応じ、陳述書などで補充立証する）。差別が残存する社会において、差別を受ける属性を有することをカミングアウトして生きることはむろん大変大きな障害を覚悟しなければならず、自分自身や家族が受ける不利益を考慮して、そのことを明らかにせずに生きる個人の選択は、当然に尊重されなければならない。

「全国部落調査」事件の際には、訴状が送達され、被控訴人に当事者目録が送付された直後に、同訴訟原告らの住所などの個人情報が新たにネット上に掲載されるという事態や出版差止めの仮処分事件に係る記録一式がインターネットオークションに出品されるという事態も生じており、訴訟の対象が類似し被告が共通である本件訴訟において当事者となることのリスクはきわめて大きい。

構成員や被差別部落にルーツを持つ者を差別から守るべき使命を有する控訴人としては、会員の本件訴訟追行の負担を避けながら、現在のように地域の情報が晒される状態を解消するために自ら原告となることが必要不可欠であった。憲法13条が人格権を保障し、憲法21条1項が結社の自由を保障している趣旨からすると、この必要性は十分に尊重されなければならない。

被差別部落住民らにとっては、地域が晒されることによって、永続的かつどこまで拡散するか分からない膨大なリスクを抱え続けることになるため、これによって将来生じうる損害を回避し、すでに生じた損害を回復する必要があるが、その手段としては、控訴人のような団体に訴訟追行権を授権するほかないのである。

本件において、被担当者と担当者との関係をみたとき、前にその趣旨を引用した、伊藤眞『民事訴訟法』にあげられている要素である、①被担当者の数が
### -- End (Printed Page 11) (Continuation) --

### -- Begin Page 12 (Continuation) --
多数に上ることから、担当者による訴訟追行が権利の実現を容易にする、②訴訟追行に大きな困難がある、③被担当者の権利実現が担当者の本来的任務である、④被担当者の権利実現について担当者が固有の法的利益をもつなどという要素が全て認められ、任意的訴訟担当が認められるべき合理的必要性は問題なく肯定される。

むしろ、本件のような場合にこそ、任意的訴訟担当が訴訟を追行すべきであって、仮に、本件で控訴人に任意的訴訟担当が認められないとすれば、認められる場合はないと言ってもいいような事案である。

裁判所におかれては、差別を受けている者や差別を怖れている者が、差別を訴える訴訟を提起することの困難性に配慮して、任意的訴訟担当該当性の判断を行われるように求めるものである。

## （2）当事者識別情報秘匿制度の不十分性

この点、原審は、任意的訴訟担当を認める合理的必要性については、申立人の住所、氏名等の秘匿の申立制度（当事者識別情報秘匿制度。民事訴訟法133条以下）が整備・施行されたことにより、実体法上の権利義務の主体である掲載地域住民らが住所、居所その他通常所在する場所及び氏名その他当該者を特定するに足りる事項を被控訴人に知られることなく訴えを提起することが可能となったことから、個人が訴訟当事者となることで受ける不利益が大きいとする控訴人の主張を排斥した。

しかしながら、前記制度は施行されて3年ほどの制度であり、住所、氏名等の全部または一部が当事者に知られることによって当該申立て等をする者または当該法定代理人が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあるとの要件が必要であり裁判所の判断に委ねられる。また、仮に秘匿が認められたとしても、それを不服とする者は秘匿決定の取消しの申立てをすることができる。訴訟の当事者となることのリスクを極力避けたいとする対象地域の住民の不利益を完全に避けられるものではなく、控訴人に訴訟追行権を受権する必要性が
### -- End (Printed Page 12) (Continuation) --

### -- Begin Page 13 (Continuation) --
高いことに変わりはない。

特に、本件では、特定の地域と原告が立証すべき事実とが密接不可分な関係にあることが考慮されるべきである。当事者識別情報秘匿制度は、主として、性犯罪、配偶者暴力事件、ストーカー行為等の被害者などが、加害者に現在の被害者の識別情報を秘匿することで加害者からの攻撃から身を守りながら、第三者との関係でもプライバシーを保護し二次被害の発生を防止するということが想定されている。それに対して、本件では特定地域に住所があることや特定地域にある自分の居宅がインターネット上で晒されていること自体が請求原因事実になる。地域が特定できる情報や氏名を被告から完全に秘匿する形で主張を展開することは不可能に近い。

そして、住所や氏名などを秘匿できたとしても、ある特定の地域の住民が原告になったという事実が明らかになること自体が地域住民にもたらす影響を考慮すると、個人として被告になることによって「地域住民に迷惑がかかる」ことは、個人が原告として立つ場合の非常に大きな障害となる。単に自分の氏名や住所だけが秘匿されればよいという問題ではないのだ。

さらに、仮に識別情報について秘匿決定が出ても、これまでの被控訴人の訴訟追行の態度からみて、「本人が本当に当該地域の住民であるか否かが明らかにならなければ被告の主張立証に支障が生じる」などと強弁して秘匿決定の取消しを求めたり、個人原告の特定を行ってインターネット上に晒そう(-- as is)したりするなどの行為を行ってくる蓋然性は相当程度に高い。

## 第3 控訴人の差別されない権利又は円滑な業務遂行権の侵害にかかる判断の誤り

## 1 原審の判断の誤り
訴状9頁乃至14頁、第4準備書面の6頁乃至11頁で詳述したとおりであるが、原審は、差別されない権利の侵害についてはその権利の内実が判然としないとしてこれを認めなかったため、その権利の内容につき、以下、再論する。
### -- End (Printed Page 13) --

### -- Begin Page 14 --
## 2 差別されない権利の侵害
憲法13条及び同14条1項の趣旨から、いわゆる「差別されない権利」が憲法上保障されることは、訴状に記載したとおりである（本件関連事件である「全国部落調査事件」東京高判令和5年6月28日（最高裁で双方の上告が棄却され確定）は、「不当な差別を受けることなく、人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送ることができる人格的な利益」としてこれを認めた（甲24））。

差別されない権利は、非経済的性質を有する精神的な権利・利益ではあるが、（1）に述べたところからすれば、個人のみならず、控訴人も、当然にこの差別されない権利の享有主体となりうる。控訴人の権利は団体の構成員である個人の有する権利と対立することはなく、むしろ、団体の「差別されない権利」を保障することが団体の構成員の「差別されない権利」を実現し拡大することに直結することになるからである。被控訴人によって行われた「部落探訪」の掲載は、控訴人の差別されない権利を直接に侵害する。

そして、控訴人の団体としての目的や活動実態をみたとき、控訴人が差別されない権利を享有し、これを根拠として差止めや損害賠償を求めることは当然認められなければならない。

すなわち、控訴人は、「部落解放同盟中央本部の方針に従い封建的身分の差別とそれにともなう生活実態から部落民衆を完全に解放することを目的」（部落解放同盟埼玉県連合会規約（甲21）2条）とし、「埼玉県下にわたり部落民衆の居住する地域において活動する会員をもって構成」する（同3条）団体である。

上記規約中の「部落解放同盟」とは「部落の完全解放・真に人権が確立された民主社会の実現をはかることを目的」（部落解放同盟規約（甲22）2条）とし、この「目的を達成するために部落内外で活動する部落住民・部落出身者で構成する自主的大衆団体」（同3条）である。そして、都府県連合会は中央本部の承認を経て結成され、「その地域における部落解放運動を推進し、所属各支
### -- End (Printed Page 14) (Continuation) --

### -- Begin Page 15 (Continuation) --
部並びに同盟員の活動を指導するもの」と位置づけられている（同9条）。

つまり、控訴人の団体としての目的は、被差別部落及びそこに住む人々、そこにルーツを有する人々（以下、それら被差別部落に関連する人のことを「被差別部落住民ら」という）のために、差別を撤廃するということにあり、本件のように被差別部落及び被差別部落住民らに対する差別事案が生起した際に、自らが有する差別されない権利を行使して差別を行う者に対峙することは、まさにその結社・団体の目的を達成するための行為であるから、構成員のためにするものとして、権利性を認められなければならない。

## 3 円滑に業務を行う権利の侵害

## （1）控訴人の直接的な活動の阻害
控訴人は、被差別部落に対する差別廃絶のために、特に埼玉県下における結婚差別・就職差別などの問題に取り組み、企業、宗教団体、労働組合、政党及び行政に対して働きかけを行うなどしてきた。また、「部落地名総鑑」の存在が明らかになった後は、このような被差別部落の一覧を用いて結婚や就職の際に差別や排除を行うことは許されないという運動を行った。その結果、「部落地名総鑑」については差別を招来し助長する悪質な差別文書である旨の認識が社会的にも共有され、法務省が調査し回収した書籍や販売用のチラシは焼却処分されるに至り、少なくとも表立って「部落地名総鑑」やそれに類するリストを用いて、結婚差別・就職差別を行うことは許されないという社会的コンセンサスが形成されてきた。

本件各ウェブページが掲載されることによって、埼玉県下の被差別部落が特定され、悪意をもってさらされることによって、直接この情報を利用して、被差別部落住民らが就職差別や結婚差別が行われるリスクがあることはもちろん、このような情報が流通することが許されているということによって、被差別部落や被差別部落住民らに対しての差別的な評価・偏見が助長され、
### -- End (Printed Page 15) (Continuation) --

### -- Begin Page 16 (Continuation) --
被差別部落住民らが平穏に生活することが阻害されることになる。そのことは、差別の解消をめざす控訴人のこれまで積み上げてきた取組みが水泡に帰し、現在及び将来の活動に著しい支障を与えるものである。

被控訴人が滋賀県に対して「同和対策地域総合センター要覧」に係る情報開示請求の非開示決定の取消しを求めた事件において、最高裁は、文書の性質について「本件要覧は、その作成の当時、普通地方公共団体である上告人【原告代理人注：滋賀県】が、各地域センターが設置されている各地区と同和地区との間に一定の位置的な関連性があるとの認識の下に、各地域センターの名称や所在地等とともに上記各地区の位置及び名称や居住者等の具体的な状況の詳細を網羅的かつ一覧的に掲記した資料であり、かつ、そのことが容易に看取される資料である」とした上で、これが公開されたときに差別意識を増幅させたり助長したりする効果が予想できることから、「人権意識の向上や差別行為の根絶等を目的として種々の取組を行っている上告人の同和対策事業ないし人権啓発事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものというべきである」として、滋賀県の行っている事業の遂行への支障を認めた（平成26年12月5日・季報情報公開個人情報保護57号16頁）。

本件での被控訴人の行為が控訴人及び埼玉県・県下の市町村の事業に与える影響は、上記事件で滋賀県が被る影響と同種である。

原審は、被控訴人の行為は控訴人の本来予定された活動の契機となるものであり、控訴人がこれに対処することがまさに業務そのものであり、本来予定された活動を著しく害するものとは認められないとするが、これまでに述べてきたとおり、被控訴人の執拗な差別助長行為は通常予想される範囲を大きく超えた「想定外」のものであり、この行為により、控訴人の事業の適正な遂行に現実的に支障が生じる事態に陥っているのだから、業務遂行権の侵害が明らかに認められる。
### -- End (Printed Page 16) --

### -- Begin Page 17 --
(2) 構成員の人格権の侵害を内包する業務上の権利

被控訴人の行為によって、本件訴訟の個人原告のみならず控訴人の構成員の人格権が侵害されていることは明らかである。そして、控訴人は、これら構成員の人格権を内包する「業務」上の権利を有していると解すべきである。

この点については、損害保険会社が、多数回・長時間にわたって電話を繰り返すなどした顧客に対して業務妨害禁止の仮処分を求めた事件の抗告決定（東京高決平成20年7月1日判タ1280号329頁）が、「法人の業務妨害に対する当該法人が現に遂行し又は遂行すべき『業務』は、財産権及び業務に従事する者の人格権をも内容に含む総体としての保護法益（被侵害利益）ということができる。そして、このような業務を遂行する権利は、法人の財産権及び従業員の労働行為により構成されるものであり、法人の業務に従事する者の人格権を内包する権利ということができる」として、業務遂行権に基づく差止請求権を認めていることが参考になる。

同決定は、損害保険会社の差止請求権の根拠について、「法人の『業務』は固定資産及び流動資産の使用を前提に自然人たる従業員の労働行為によって構成される。法人の『業務』に対する妨害がこれら資産の本来予定された利用を著しく害し、かつ、業務に従事する者に受忍限度を超える困惑・不快を与えるときは、法人の財産権及び法人の業務に従事する者の人格権の侵害とも評価することができること、使用者である法人は、業務に従事する者が上記の受忍限度を超える困惑・不快を生ずる事態に曝されないよう配慮する義務を有すること、『業務』が刑法上も保護法益とされ、その妨害が犯罪行為として刑罰の対象とされていること（刑法233条、234条）等にかんがみると、当該法人が現に遂行し又は遂行すべき『業務』は、財産権及び業務に従事する者の人格権をも内容に含む総体としての保護法益（被侵害利益）ということができる。そして、このような業務を遂行する権利（以下「業務遂行権」という。）は、法人の財産権及び従業員の労働行為により構成されるものであり、法人の業務に従事
### -- End (Printed Page 17) (Continuation) --

### -- Begin Page 18 (Continuation) --
する者の人格権を内包する権利ということができるから、法人に対する行為につき、①当該行為が権利行使としての相当性を超え、②法人の資産の本来予定された利用を著しく害し、かつ、これら従業員に受忍限度を超える困惑・不快を与え、③『業務』に及ぼす支障の程度が著しく、事後的な損害賠償では当該法人に回復の困難な重大な損害が発生すると認められる場合には、この行為は「業務遂行権」に対する違法な妨害行為と評することができ、当該法人は、当該妨害の行為者に対し、「業務遂行権」に基づき、当該妨害行為の差止めを請求することができると解するのが相当である」との判断を示している。

被控訴人の目的が被差別部落を特定して暴露し、差別を助長する点にあり、それによって地域住民らが著しい人格権の侵害を受けている本件においては、前記東京高裁決定における①ないし③の要件は充足されるので、控訴人は自らの業務遂行権が侵害されたといえる。

この点、原審は、前記東京高裁決定は、労使関係があり被用者である従業員の受忍限度を超える困惑、不快を生じる事態にさらされないよう配慮する義務があることを前提としており、控訴人についてはその前提を欠くとし、会員の人格権が侵害されないように取り組むことは控訴人の本来的業務に基づく活動であり、会員の人格権を内包する業務上の権利の侵害に係る主張を排斥した。

しかしながら、控訴人はいわゆる「権利能力なき社団」であり、その財産の帰属は、団体の構成員は財産の使用収益権を持つが、各構成員が共有財産の分割請求や自己の持分の処分をすることができない「総有」とされる。とすれば、控訴人の権利行使は、構成員の個々の権利の総体として行われるものと観念することができるため、業務を遂行する構成員の人格権が団体の業務上の権利として還元される程度は、法人の場合より強いといえる。

そしてたとえ、本件訴訟の被控訴人による差別助長行為の排除が控訴人の目的の範囲と重なるとしても、控訴人が会員の人格権を守るべき立場にあることについては、本件と前記東京高裁判決の事例との間に相違はない。
### -- End (Printed Page 18) --

### -- Begin Page 19 --
それ故、本件においても、前記東京高裁決定をもとに控訴人の業務遂行権の侵害を判断すべきであり、その侵害が優に認められる。

第4 結論

前述したとおり、原判決が、判決書添付別紙1の記事目録記載の各記事を削除すること、各記事について、ウェブサイトへの掲載、書籍の販売、出版物の掲載、放送など一切の方法による公表を禁止したことは、原審原告を始めとする被差別部落住民や関係者のプライバシー及び差別されない権利又は差別を受けずに平穏に生活する利益を守る上で意義が大きい。ただし、以上述べたように、地域住民の権利・利益を十全に擁護するには、控訴人を始めとする部落解放同盟の各都府県連合会において同種の請求が認められるべきであり、控訴人の敗訴部分を取り消し、控訴人の請求を認める判決が下されるべきである。

以上
### -- End (Printed Page 19) --

