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令和6年（ワ）第23号　ウェブページ削除等請求事件
- 原告:部落解放同盟新潟県連合会　外3名
- 被告:宮部　龍彦　外1名
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# 準備書面5
# （抽象的な「差別のおそれ」を理由とする広範な削除・公表禁止が許されないこと）

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新潟地方裁判所第一民事部合議係　御中
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令和8年5月18日

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- 被告:宮部　龍彦
- 被告:示現舎合同会社
- 上記代表社員:宮部　龍彦
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被告らは、乙40号証ないし乙50号証に基づき、抽象的な「差別のおそれ」又は「不安感」を理由として広範な削除及び将来公表禁止を認めることが、被告らの表現活動、取材活動、出版活動、政治活動及び社会参加を現実に萎縮させ、別扱い又は排除の根拠として用いられることについて、以下のとおり補充して主張する。

## 第1　本書面の位置付け

1　本書面は、乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証に掲載された報道又は通知の内容の当否を、本件の主要な争点とするものではない。

2　本書面で主張するのは、裁判所の判断や「差別のおそれ」という抽象的評価が、当該訴訟の個別救済を超えて、被告らの表現活動、取材活動、出版活動、政治活動及び社会参加を制約する理由として用いられている、という点である。

## 第2　乙40号証ないし乙50号証により明らかな事実

1　「差別が拡散するおそれ」という理由による通常の候補者報道からの除外

乙40号証によれば、神奈川新聞は、川崎市長選挙において被告宮部を候補予定者として取り上げながら、被告宮部について、「差別が拡散する恐れがあるため、異なる扱い」とする旨の「おことわり」を掲載した。

乙41号証によれば、同紙は、川崎市長選挙の候補者紹介記事において、他の候補者については、顔写真、経歴、政策、人物像等を通常の候補者紹介として掲載する一方、被告宮部については、同一形式による候補者紹介を行っていない。

乙42号証によれば、候補者アンケートにおいても、他の候補者の回答は掲載される一方、被告宮部の回答は同じ形式で掲載されていない。

しかも、神奈川新聞社及びカナロコの記事は、被告宮部の市長選挙における政策内容を通常の候補者報道の形式で紹介し、その内容を個別に検討した上で、特定の発言が差別的言動に当たると判断したものではない。

むしろ、乙44号証ないし乙49号証は、被告宮部の市長選挙における政策そのものよりも、被告宮部の過去の訴訟、部落問題、同和行政、地域史、地誌、部落の地名公表、部落への取材・撮影等を広く持ち出し、被告宮部という人物全体を「差別主義者」「レイシスト」と評価するものである。

したがって、神奈川新聞による通常の候補者報道からの除外、候補者紹介及び候補者アンケートにおける別扱いは、「差別が拡散するおそれ」という抽象的表現を用いているものの、その重要な根拠として、被告らの部落問題、同和行政、地域史及び地誌に関する表現活動を位置付けている。

これらの証拠が示すのは、単なる批判や反論ではない。被告宮部は、候補者であるにもかかわらず、他の候補者と同じ報道形式、同じ政策比較、同じ候補者紹介の枠組みから外された。これは、被告宮部の表現内容及び政治的見解を理由とする、現実に不利益な扱いである。

2　被告宮部は、川崎市長選挙において差別的主張をしていない

被告宮部は、川崎市長選挙において、在日コリアン、「被差別」部落出身者、性的少数者、女性その他の属性を理由として、特定の個人又は集団を排斥し、侮辱し、脅迫し、又は不利益に取り扱うべきであるとの主張をしていない。

被告宮部が同選挙で述べたのは、川崎市の人権行政、同和行政、公的施設、補助金、ヘイトスピーチ規制条例、教育・啓発事業等のあり方に関する政策上の意見である。これらは、市政、地方行政、条例、公金支出及び公共施設の運営に関する政策批判であって、特定の属性を有する者に対する差別的取扱いを求めるものではない（乙43）。

人権行政を批判すること、同和行政を批判すること、公的施設の運営を批判すること、補助金や委託事業を批判すること、ヘイトスピーチ規制条例の廃止又は見直しを主張することは、それ自体として差別的言動ではない。行政施策、条例、公金支出及び公共施設の運営に対する批判は、地方選挙における政策論争そのものである。

したがって、被告宮部の政策上の意見に対し、反論、批判、不同意があり得るとしても、それを直ちに「差別的主張」「差別扇動」「レイシスト」と評価することはできない。仮にそのような評価をするのであれば、どの演説、どの動画、どの発言、どの政策項目の、どの部分が、いかなる法的基準に照らして差別的言動に当たるのかを、具体的に特定しなければならない。

しかし、神奈川新聞等による評価は、そのような具体的特定を経たものではない。乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙49号証から明らかなのは、被告宮部の実際の政策内容が通常の候補者報道又は候補者アンケートの形式で読者に示される前に、「差別が拡散するおそれ」という抽象的評価によって、被告宮部が同一形式の政策比較から外され、抗議や落選運動の対象として扱われたという事実である。

3　「差別主義者」「レイシスト」という人物全体への否定的評価、落選運動及び抗議

乙44号証によれば、カナロコは、被告宮部について「レイシスト」、「差別主義者」等と表示し、市民らが被告宮部に投票しないよう落選運動に取り組んだことを報じている。同記事は、道行く人々に対し、「演説しているのは差別主義者です」、「差別には一票たりとも入れてはいけません」などと呼びかけたことも報じている。

乙45号証によれば、カナロコは、「被差別部落出身者ら、出馬の宮部氏に抗議」と題する記事を掲載し、被告宮部が「レイシスト」として市民の抗議を受けた旨を報じている。同記事は、被告宮部の過去の訴訟、部落問題に関する表現活動及び市長選挙への立候補を結び付け、「被差別」部落出身者らが被告宮部に抗議したものとして報じている。

乙46号証によれば、被告宮部について「市長選に出る資格ない」とする批判が掲載されている。

乙47号証によれば、被告宮部について「極めて悪質なレイシスト」、「デマと差別をまき散らす選挙ヘイト」等と断定する記事が掲載され、差別反対や「NO HATE」などのプラカードを掲げた抗議者らに囲まれて演説する被告宮部の写真も掲載されている。同写真中には、被告宮部個人を侮辱する強い文言を掲げたプラカードも写っている。

乙48号証によれば、投票直前の時期に、被告宮部を排外主義者ないし差別扇動者と位置付け、レイシスト以外の候補者への投票により差別に反対する意思を示すことができるとする趣旨の記事が掲載されている。

乙49号証によれば、川崎市長選挙後も、被告宮部について「一般に支持広がらず」、「供託金は没収」等とする記事が掲載されている。

ここで注目すべきは、神奈川新聞等が、一方では「差別が拡散するおそれ」を理由として被告宮部を通常の候補者報道から外しながら、他方では「被差別部落出身者らが抗議した」という形で、部落に関わる出自又は立場を候補者批判の理由として用いていることである。部落問題に触れることは危険であるかのように扱いながら、被告宮部を批判するときには、部落に関わる出自又は立場を前面に出しているのである。

これは、部落に関する事実や議論を、通常の政策論争として扱うのではなく、特定の候補者を危険視し、排除するための材料として用いるものである。少なくとも、この選挙報道においては、差別解消を掲げる側が、かえって、部落に関する情報や議論は普通に扱ってはならないものだという偏見を広げている。

これらの証拠により明らかなのは、被告宮部の個別の発言又は政策に対する具体的反論にとどまらず、被告宮部という人物そのものを「差別主義者」、「レイシスト」と決め付け、その評価を理由として、選挙における政治的支持から排除し、候補者本人への抗議の対象とする動きが現実に存在することである。

4　前訴判決等を理由とする市民活動からの参加拒否

乙50号証は、全国市民オンブズマン連絡会議包括外部監査評価班が、被告宮部に対し、同評価班への参加を見合わせる旨を通知した文書である。

同文書は、参加見合わせの理由として、被告宮部が代表を務める示現舎による被差別部落の地名に関する書籍出版やウェブサイト掲載がプライバシー侵害に当たると裁判で認定されたこと、及び被告宮部が「ヘイトスピーチ解消法・禁止条例の廃止」等を主張していることなどを挙げている。

これは、前訴判決及びこれに関連する社会的評価が、その訴訟での請求の当否を超えて、被告宮部を市民活動から排除する理由として現実に用いられていることを示す。

## 第3　乙40号証ないし乙50号証が本件で有する意味

1　原告らがいう「おそれ」と被告らに生じている不利益とは、明確に区別されなければならない

本件で看過できないのは、原告らが主張する「差別のおそれ」については、本件各記事及び各動画により個別原告らに具体的な差別被害として現実化したことが立証されていない一方で、被告宮部については、「差別が拡散するおそれ」「差別主義者」「レイシスト」といった評価に基づき、通常の報道からの別扱い、落選運動、政治的支持からの排除、市民活動からの参加拒否という不利益が現実に生じていることである。

本書面でいう被告宮部に対する差別的取扱いとは、被告宮部の表現内容、政治的見解、取材分野及び過去の訴訟上の評価を理由として、通常の候補者報道、政策比較、選挙における政治的支持、市民活動への参加から外す扱いをいう。

原告らは、本件各記事及び各動画によって、個人原告らが現実に就職、結婚、居住、取引、地域生活その他の場面で差別的取扱いを受けたことを具体的に主張立証していない。少なくとも、どの記事又は動画のどの部分が、どの個人原告について、どの第三者による、どのような差別的取扱いを現実に発生させたのかは、特定されていない。

具体的根拠を欠いたまま、地域情報が示されれば第三者が差別するはずである、又は当該地域に関わる者が差別されるはずであると見る態度は、それ自体、部落又は部落に関係するとされる地域に対する偏見と区別がつかない。

これに対し、前記第2のとおり、乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証は、被告宮部が将来の可能性ではなく、現実に不利益な扱いを受けていることを示す。

裁判所が、個別の権利侵害の特定を欠いたまま、抽象的な「差別のおそれ」を理由として広範な削除及び将来公表禁止を認めれば、この不均衡はさらに大きくなる。それは、人格権救済ではなく、特定の表現者に対する社会的排除を裁判所の判断が後押しする結果となる。

2　抽象的な「差別のおそれ」は、個別の権利侵害の特定に置き換えられない

準備書面4で述べたとおり、本件で原告らが具体的に立証すべきことは、個人原告ら又は原告新潟県連との関係で、どの表現が、どの権利を、どのように侵害したかである。

本書面で補充する点は、その特定を欠いたまま「差別のおそれ」又は「不安感」を広範な救済の根拠とした場合、裁判所の判断が、被告らの特定分野の表現活動をひとまとめに危険なものとして扱い、通常の報道、選挙、市民活動から外す理由として使われる、という点である。

3　将来公表禁止は特に厳格に限定されなければならない

本件で原告らが求める救済は、過去の記事又は動画の一部削除にとどまらない。原告らは、ウェブサイト、動画サイト、書籍、出版物その他の方法による将来公表禁止を求めている。

将来公表禁止は、表現行為に対する事前抑制に近い効果を有する。しかも、本件各記事及び各動画は、同和行政、地域史、地誌、地方行政、人権行政、団体活動、行政資料、公刊資料等に関する公共的事項を含む。

したがって、将来公表禁止は、個別の権利主体、個別の記事又は動画、個別の記載又は場面、具体的侵害利益に対応する必要最小限の範囲に限定されなければならない。

乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証が示すとおり、裁判所が抽象的な「差別のおそれ」を理由として広範な公表禁止を認めれば、その判断は、被告らの今後の表現活動、取材活動、出版活動及び政治活動を広範に制約する理由として用いられる。

同じ理由から、削除及び公表禁止について仮執行宣言を付すことは相当でない。乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証が示すとおり、未確定又は個別事件の判断であっても、それが「差別のおそれ」という社会的評価と結び付けば、被告らの表現活動、政治活動及び社会参加を現実に制約する根拠として用いられるからである。

4　任意的訴訟担当及び業務遂行権を拡張することは、私的団体による表現規制を司法が承認することになる

原告新潟県連の任意的訴訟担当及び業務遂行権に関する要件論は、準備書面4で述べたとおりである。

本書面で補充すべき点は、そのような地位を原告新潟県連に認めた場合に何が起きるかである。すなわち、特定の私的団体が、「差別のおそれ」「不安感」「構成員の合理的意思」「業務遂行権」といった抽象的な言葉を掲げることにより、個々人の具体的授権を経ないまま、被告らの同和行政、地域史、地誌、人権行政、部落解放運動に関する表現を広範に差し止める法的地位を得ることになる。

乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証は、「差別のおそれ」という評価が、特定の表現者を通常の報道、選挙、市民活動から外す根拠として現実に用いられていることを示している。

この現実を踏まえれば、裁判所は、原告新潟県連にそのような包括的地位を認めてはならない。

5　第三者の反応や社会的非難は、救済範囲を広げる根拠にならない

訴外佐藤氏の言動を被告らに結び付けることができない点は、準備書面4第6の6で述べたとおりである。本書面では、その点を繰り返さない。

ここで補充すべき点は、第三者の反応や社会的非難をもって、被告らの表現の違法性又は広範な削除・公表禁止の必要性を理由づけること自体の危険である。

むしろ、乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証が示すのは、第三者の反応や社会的非難を表現規制の根拠として用いることが、特定の表現者を否定的に決め付け、排除する方向へ進む危険である。

裁判所は、原告ら又は第三者が被告宮部をどのように評価しているかではなく、個別の表現内容、個別の権利主体、個別の侵害利益、必要最小限の救済範囲に基づいて判断すべきである。

6　甲94号証について

原告らは、甲94号証として、関連事件における被告宮部の本人尋問調書及び同尋問の際に示された書証を一括して提出している。

原告らの証拠説明書上も、その立証趣旨は、関連事件の本人尋問調書及び同尋問の際に示された書証の内容とされているにとどまる。

しかし、甲94号証は、本件各記事又は各動画によって、個人原告らにどのような具体的差別被害が現実に発生したかを示すものではない。むしろ、原告らが関連事件の記録を一括して提出し、被告宮部の人物像又は行為傾向を問題にしようとしていること自体が、個別表現の審査を離れ、被告宮部という人物そのものを危険視する手法である。

したがって、甲94号証については、原告らが援用する具体的箇所、対応する争点、請求原因事実との関係が明らかにされない限り、本件各記事及び各動画の削除又は公表禁止の根拠として扱われるべきではない。

## 第4　結語

以上のとおり、原告らがいう「差別のおそれ」は、本件各記事及び各動画による具体的な差別被害として特定・立証されていない。他方、乙40号証ないし乙42号証及び乙44号証ないし乙50号証により、「差別のおそれ」又は「差別拡散のおそれ」という抽象的評価が、被告宮部を通常の候補者報道、政策比較、政治的支持及び市民活動から外す理由として現実に用いられていることは明らかである。

被告宮部は、川崎市長選挙において差別的主張をしていない。被告宮部の主張は、市政、人権行政、同和行政、公的施設、補助金、条例等に関する政策批判であった。それにもかかわらず、抽象的評価により現実に不利益な扱いが生じている。

これを見過ごしたまま、さらに同じ評価を理由として広範な削除及び公表禁止を命じることは、現に発生している差別的取扱いを放置するにとどまらず、被告らの政策批判、行政批判、地域史研究及び出版活動を差別的活動であるかのように扱う理由を、裁判所の判断によって与えるものである。

そのような判断は許されない。

したがって、裁判所は、本件を、被告宮部という人物に対する社会的評価によって判断してはならない。本件で判断されるべきことは、個別の原告、個別の記事又は動画、個別の記載又は場面、具体的権利侵害、必要最小限の救済範囲である。

原告らの現在の主張立証のまま、個人原告らを基点として新潟県内記事全体の削除及び公表禁止を認めること、原告新潟県連に構成員等の人格的利益を包括代表する任意的訴訟担当を認めること、原告新潟県連の業務遂行権に基づく削除請求又は公表禁止請求を認めること、及び削除又は公表禁止について仮執行宣言を付すことは、いずれも過大かつ不相当であり、許されない。

以上
