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令和8年（行サ）第14号　情報公開請求不開示処分取消請求上告事件
- 上告人:示現舎合同会社
- 被上告人:川崎市
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# 上告理由書

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最高裁判所　御中
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令和8年4月10日

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- 上告人:示現舎合同会社
- 同代表者代表社員:宮部　龍彦
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## 第1　はじめに

本件は、川崎市人権同和対策生活相談事業に関する公文書のうち、本件2団体の代表者及び役職者の氏名、団体住所、事業計画並びに銀行口座等の不開示が争われている事案である。

本件で問題となっているのは、同和問題に関する政策の当否そのものではなく、川崎市情報公開条例8条2号アの適用に当たり、当該情報の開示によりいかなる法的保護利益が、どの程度の蓋然性をもって害されるのかを、条例要件に即して具体的に示さないまま不開示を維持できるかである。

原判決は、匿名投稿の存在等の一般的事情を列挙して不開示を維持したが、本件各情報ごとの危険の内容及び態様を具体的に説示せず、また、同一条例下で現に開示されている比較事例との関係についても十分な法的説明をしていない。その結果、原判決は、本件2団体に対する属性的評価に実質的に依拠した不利益取扱いを是認し、かつ、重要な争点について理由を尽くしていない。

本書面は、以上を踏まえ、①憲法14条1項違反、②民事訴訟法第312条第2項第6号の理由不備を順に述べるものである。

## 第2　原判決の概要

原判決は、本件2団体の代表者及び役職者の氏名について、一般に公開されていないこと、平成28年12月に部落差別の解消の推進に関する法律が制定されたこと、インターネット上に同和団体を批判する匿名投稿が存在することなどから、これらの者が誹謗中傷の対象となり、その結果、本件2団体の事業活動が妨げられるおそれがあるとして、本件条例8条2号ア該当性を認めた。

また、団体住所、印影、事業計画及び銀行口座等についても、誹謗中傷文書の送付、押しかけ、印影の偽造、押し貸し、事業計画から活動時期や場所を把握した者による迷惑行為等のおそれがあるとして、不開示を維持した。

さらに、同一条例の下で、別の人権関係団体について代表者氏名、所在地、電話番号及び銀行口座番号等が開示されているという甲16については、当該団体が国連登録NGOであり、本件2団体とは性格が異なると述べるにとどまった。

## 第3　上告理由

### 1　憲法違反（民事訴訟法第312条第1項）

#### (1) 憲法14条1項違反

ア　最一小判平成25年9月26日（平成24年（行ツ）第399号・民集67巻6号1384頁）は、憲法14条1項について、「不合理な差別的取扱いを禁止する趣旨」であると判示している。

イ　ところが、原判決は、本件2団体の代表者及び役職者の氏名が公開されると、これらの者が「部落差別の解消の取組に係わる者」として誹謗中傷の対象になるとした一方で、上告人が主張した「同和団体の実態」については、判断する必要がないとした。しかし、ある者が「部落差別の解消の取組に係わる者」として扱われ、そのことを理由に不開示が正当化されるのであれば、少なくとも、その属性評価から本件各情報の開示による具体的危険を導く事実的・法的橋渡しを示さなければならない。実態の判断は不要であるとしながら、なお上記の属性評価を危険判断の前提に据えるのは、本件2団体に付された属性的評価を、実質的な危険判断の前提としたに等しい。

ウ　しかも、甲16の1及び2によれば、川崎市教育委員会は、同じ川崎市情報公開条例の下で、別の人権関係団体について、法人の印影及び担当者氏名のみを不開示とし、その余の団体所在地、代表者氏名、電話番号及び銀行口座番号等を開示している。ところが、原判決は、この比較事例について、当該団体は国連登録NGOであり、本件2団体とは性格が異なると述べるだけで、同じ情報類型について、なぜ本件だけが不開示となるのかを条例要件に即して説明していない。

エ　ここで問題となっているのは、団体の社会的評価や自己開示方針の違いそのものではない。問題は、同じ条例8条2号アの下で、代表者氏名、所在地、銀行口座番号等という同じ情報類型について、どのような事情があれば「正当な利益を害するおそれ」があるといえるのかである。原判決は、その法的基準を示さないまま、本件2団体についてのみ不利益な取扱いを是認している。

オ　以上のとおり、原判決は、具体的な危険の有無を情報ごとに吟味するのではなく、本件2団体が「同和団体」として扱われること自体に実質的に依拠して、同一条例下の他団体とは異なる不利益取扱いを是認したものである。これは、合理的な根拠を欠く差別的取扱いであり、憲法14条1項に違反する。

### 2　判決に理由を付せず、又は理由に食違いがあること（民事訴訟法第312条第2項第6号）

#### (1) 甲16に関する判断には理由不備があること

ア　本件で上告人は、甲16の1及び2を提出し、同一条例の下で、別の人権関係団体については、代表者氏名、所在地、電話番号及び銀行口座番号等が開示されていることを主張した。これは、少なくとも上記情報類型が、それ自体として当然に本件条例8条2号アに当たるものではないことを示す重要な事情である。

イ　原判決が甲16を退ける論拠は、当該団体が国連登録NGOであり、住所、代表者氏名及び電話番号を自ら公開しているという点に尽きる。

ウ　しかし、条例8条2号アの要件は、当該団体が自己公表しているか否かではなく、公にすることにより「正当な利益を害するおそれ」があるか否かである。仮に自己公表の有無を決め手とするのであれば、同号アの適用は、法的保護利益侵害の有無によってではなく、各団体の秘匿方針の選択によって左右されることになる。これは、要件論を秘匿意思の保護へとすり替えるものである。

エ　また、当該団体が国連登録NGOであるとか、活動分野が広いといった事情も、同じ情報類型について、なぜ本件においてのみ「正当な利益を害するおそれ」が客観的に認められるのかという問いに対する法的な答えとはなっていない。原判決は、同一条例下の比較事例を条例要件との関係で評価しておらず、なぜ本件においてのみ当該情報類型が「正当な利益を害するおそれ」があるといえるのかについて、必要な説示を欠いている。

#### (2) 実態判断不要とした説示と危険認定との関係につき理由不備があること

ア　原判決の論理は、①本件2団体の「実態」についての判断は不要とし、②当該役職者の同和地区とのかかわりの有無によるものではないとしながら、③それにもかかわらず、本件2団体の代表者及び役職者が「部落差別の解消の取組に係わる者」として誹謗中傷の対象になるとするものである。

イ　そうすると、原判決が危険認定において具体的事実に代えて用いているのは、本件2団体に付された社会的ラベルそれ自体ということになる。しかし、条例8条2号アが要求するのは、当該情報の開示によって具体的にどの法的保護利益が侵害されるかの個別判断であって、社会的ラベルから危険を短絡的に導くことではない。

ウ　したがって、原判決は、控訴人の主張する「同和団体の実態」を判断する必要はないとし、かつ、当該役職者の同和地区とのかかわりの有無によるものではないとも説示しながら、なお本件2団体の代表者及び役職者の氏名の開示により事業活動が妨げられるおそれがあるとしたのであるから、その危険認定がいかなる具体的事情に基づくのかを、条例要件に即して更に説示すべきであった。しかるに、原判決は、社会的背景事情及び抽象的危惧を挙げるにとどまり、本件各情報の開示と法的保護利益侵害との具体的な結び付きについて十分な理由を示していない。この点に理由不備がある。

#### (3) 住所・事業計画に関する危険評価につき理由不備があること

ア　第一審判決は、本件2団体の住所、印影、銀行口座及び事業計画の開示により、誹謗中傷文書の送付、押しかけ、押し貸し、事業計画から時期や場所を把握した者による迷惑行為等が生ずるおそれがあるとした。原判決は、この第一審判決を引用している。

イ　他方、第一審判決は、部落解放同盟神奈川県連合会及び全日本同和会神奈川県連合会のウェブサイト上の連絡先を通じて、本件2団体に連絡、接触し、本件事業を利用することができるとも判示している。原判決もこの判断を維持している。

ウ　そうすると、少なくとも本件事業の利用のための接触は、制度上予定されていることになる。本件で示されるべきは、接触可能性それ自体ではなく、団体住所又は事業計画の開示によって、上位団体経由の通常の接触とは質的に異なる違法又は不当な接触が、どのような経路で、どの程度増加して生ずるのかである。

エ　しかし、原判決及び第一審判決は、住所や事業計画の開示により「押しかけ」や「迷惑行為」が起こり得ると一般論を述べるにとどまり、公開済みの連絡経路が存在するにもかかわらずなお増大するとされる危険の内容、態様及び蓋然性を具体的に示していない。

オ　したがって、原判決は、通常の連絡経路が既に存在することを前提としてもなお、団体住所又は事業計画の開示によって、これとは質的に異なる違法又は不当な接触がどのように生じ、又は増加するのかについて、必要な説示を欠いている。この点に理由不備がある。

#### (4) 情報の種類を区別しない判断には理由不備があること

ア　最三小判令和7年6月3日（令和5年（行ヒ）第335号・裁判所ウェブサイト）は、不開示情報該当性を「合理的に区切られた範囲ごとに」判断すべきと判示した。また、林道晴裁判官補足意見は、被告において「不開示部分をできる限り細かく区切って」主張立証することが求められると述べている。

イ　さらに、最三小判令和7年6月6日（令和6年（行ヒ）第94号・裁判所ウェブサイト）は、不開示事由にいう「おそれ」の判断について、抽象的な一般事情のみから直ちに当該不開示情報該当性を認めることはできないことを示した。宇賀克也裁判官補足意見も、「おそれ」が抽象的可能性で足りないことを明示している。

ウ　また、名古屋地判平成14年5月24日（平成14年（行ウ）第1号・訟月50巻1号237頁）は、不開示事由の判断単位を広く取り過ぎると情報公開法の趣旨に反するとし、何らかの意味のある内容を看取できる限り、それぞれが独立した情報となり得ることを前提に、不開示事由を個別に検討すべきことを示している。

エ　さらに、横浜地判平成21年12月9日（平成20年（行ウ）第9号・判自340号11頁）は、同じ川崎市情報公開条例8条2号アについて、「害するおそれ」があるというためには、「単なる確率的な可能性ではなく、法的保護に値する蓋然性」が求められると判示している。

オ　ところが、本件では、代表者及び役職者の氏名、団体住所、事業計画、銀行口座番号及び印影という、性質も危険の内容も異なる情報が一括して処理されている。仮に印影や完全な口座番号については慎重な検討の余地があるとしても、そのことから直ちに、代表者氏名、団体住所又は事業計画まで同じ理由で不開示となるわけではない。

カ　原判決は、氏名については誹謗中傷、住所については文書送付や押しかけ、事業計画については活動時期や場所を把握した者による迷惑行為、銀行口座や印影については不正利用という、互いに異なる危険を前提にしながら、なぜそれらを同じ水準で一括して不開示にできるのかを説明していない。

キ　最高裁が不開示事由の判断単位及び「おそれ」の認定の在り方について重要な指針を示しているにもかかわらず、原判決は、本件各情報がこれらの指針のいずれに当たるのかを示していない。したがって、この点にも理由不備がある。

## 第4　結論

以上のとおり、原判決には、憲法14条1項違反があるほか、少なくとも民事訴訟法第312条第2項第6号にいう理由不備の違法がある。

最三小判令和8年1月27日（令和7年（行ツ）第72号・裁判所ウェブサイト）は、原審が、本件文書の存否を答えるだけで非開示情報を開示することとなるかという本件決定の適法性判断に必要な争点について判断していないとして、理由不備の違法があるとした。本件でも、少なくとも、甲16に係る比較事例の位置付け、及び通常の連絡経路が存在することを前提としてなお住所又は事業計画の開示に固有の危険があるとする理由について、必要な説示を欠いている。

よって、原判決は破棄を免れず、更に審理を尽くさせるため、原審に差し戻されるべきである。

以上

## 附属書類

- 上告理由書副本:7通