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令和7年（ワ）第3286号 オンライン記事掲載差止等請求事件
原告 部落解放同盟埼玉県連合会 外8名
被告 宮部 龍彦

# 原告ら第1準備書面

2026年7月21日

さいたま地方裁判所第2民事部 御中

原告ら代理人弁護士 山本 志都 (--! 印影)
同上 瀬戸 一哉 (--! 印影)

本書面で、原告らは被告準備書面1ないし3に対して、必要な限度で認否・反論を行い、関連する点について、原告らの主張を補充する。

## 目次

第1 被告準備書面1に対する認否・反論 3
1 任意的訴訟担当について（被告準備書面1・第3） 3
(1) 被告の主張について 3
(2) 任意的訴訟担当を許容する基準 4
(3) 任意的訴訟担当が認められた判例・裁判例 6
(4) 「実体法上の管理処分権」について 7
(5) 授権の方法について 9
(6) 担当者と被担当者との関係 10
(7) 原告埼玉県連が被差別部落住民らの任意的訴訟担当であること 11

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2 原告埼玉県連に生じている権利侵害（被告準備書面1・第4） 19
(1) 被告の主張について 19
(2) 団体として有する差別されない権利の侵害 19
(3) 業務を円滑に行う権利・利益の侵害 20
3 先行訴訟の遂行・進行について（被告準備書面1・第5） 23
(1) 被告の主張について 23
(2) 意見陳述の実施について 24
(3) 傍聴について 25
4 先行判決との関係について（被告準備書面1・第6） 25
(1) 被告の主張について 25
(2) 先行判決の既判力の及ぶ範囲 25
5 差止めの範囲について（被告準備書面1・第7） 26
(1) 被告の主張について 26
(2) 本件記事の特定について 26
6 違法性の判断に関する資料（被告準備書面1・第8） 27
(1) 被告の主張について 27
(2) 法務省依命通知について 27
(3) 部落差別解消推進法及び埼玉県部落差別解消推進条例について 27
(4) 関連する地方自治体の法務局への申入れについて 28
7 原告らに発生している損害について（被告準備書面1・第9） 28
(1) 被告の主張について 28
(2) 精神的損害に対する慰謝料の性質 28
第2 被告準備書面2に対する認否・反論 30
1 個人原告との結びつきについて（被告準備書面2・第2） 30
(1) 被告の主張について 30
(2) 個人原告と本件各記事との関連性について 30

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2 既存資料への地名の掲載について（被告準備書面2・第3） 30
(1) 被告の主張について 30
(2) 本件各記事の意味 31
(3) 情報における「地名」 32
第3 被告準備書面3に対する認否・反論 32
1 反論の要なし 32
2 「差別を受けずに平穏に生活する法的利益」について（被告準備書面3・第2） 33
(1) 被告の主張について 33
(2) 生命身体に対する権利利益の保護の必要性から生じた「人格権」について 33
(3) 関連事件（全国部落調査事件）高裁判決について 36
(4) すでに発生している権利侵害 37

# 第1 被告準備書面1に対する認否・反論

## 1 任意的訴訟担当について（被告準備書面1・第3）

### (1) 被告の主張について

最高裁昭和45年11月11日判決が任意的訴訟担当の判断において、リーディングケースとされていることについては認めるが、その余は全面的に争う。原告らの主張は以下のとおりである。

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### (2) 任意的訴訟担当を許容する基準

民事訴訟法は、任意的訴訟担当のうち、選定当事者制度を明文で認め、「共同の利益を有する多数の者で前条【原告代理人注：民訴法29条（法人でない社団の当事者能力）】の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき1人又は数人を選定することができる」（民訴法30条1項）とする。これは、共同訴訟人が多数であると手続が錯綜することが考えられるので、訴訟手続を単純化するために、共同利益者の中から代表者を選んで選定当事者として、判決の効力は全員に及ぼすというものである。一方で、信託法10条は訴訟信託を禁じ、民訴法54条1項は訴訟における弁護士代理原則を定めていることから、任意的訴訟担当がどの範囲で許容されるのかが問題となる。

これについて、被告も指摘する最高裁昭和45年11月11日判決（民集24巻12号1854頁）がリーディングケースとされている。同判決は、他の4名とともに、県の工事を請け負うことを目的とする「企業体」と称する民法上の「組合」を結成し、その団体規約に基づいて原告が自分の名前に基づいて、請負工事契約解除に伴う損害賠償請求を提起したという事案に係るものである。高裁が、原告の当事者適格を問題として、「訴訟追行権は訴訟法上の権能である」ことを理由とし、法的規制によらない任意の訴訟信託は許されないとして、原告の当事者適格を否定して訴えを却下したところ、最高裁は全員一致で破棄差戻しをした。

「訴訟における当事者適格は、特定の訴訟物について、何人をしてその名において訴訟を進行させ、また何人に対し本案の判決をすることが必要かつ有意義であるかの観点から決せられるべきものである。したがって、これを財産権上の請求における原告についていうならば、訴訟物である権利または法律関係について管理処分権を有する権利主体が当事

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者適格を有するのを原則とするのである。しかし、それに限られるものでないのはもとよりであつて、たとえば、第三者であつても、直接法律の定めるところにより一定の権利または法律関係につき当事者適格を有することがあるほか、本来の権利主体からその意思に基づいて訴訟遂行権を授与されることにより当事者適格が認められる場合もありうるのである。

そして、このようないわゆる任意的訴訟信託については、民訴法上は、同法47条が一定の要件と形式のもとに選定当事者の制度を設けこれを許容しているのであるから、通常はこの手続によるべきものではあるが、同条は、任意的な訴訟信託が許容される原則的な場合を示すにとどまり、同条の手続による以外には、任意的訴訟信託は許されないと解すべきではない。すなわち、任意的訴訟信託は、民訴法が訴訟代理人を原則として弁護士に限り、また、信託法11条が訴訟行為を為さしめることを主たる目的とする信託を禁止している趣旨に照らし、一般に無制限にこれを許容することはできないが、当該訴訟信託がこのような制限を回避、潜脱するおそれがなく、かつ、これを認める合理的必要がある場合には許容するに妨げないと解すべきである。

そして、民法上の組合において、組合規約に基づいて、業務執行組合員に自己の名で組合財産を管理し、組合財産に関する訴訟を遂行する権限が授与されている場合には、単に訴訟遂行権のみが授与されたものではなく、実体上の管理権、対外的業務執行権とともに訴訟遂行権が授与されているのであるから、業務執行組合員に対する組合員のこのような任意的訴訟信託は、弁護士代理の原則を回避し、または信託法11条の制限を潜脱するものとはいえず、特段の事情のないかぎり、合理的必要を欠くものとはいえないのであつて、民訴法47条による選定手続によらなくても、これを許容して妨げないと解すべきである」(下線部原告ら

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(--* な)
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代理人弁護士)というのがその内容である。

この判決は、1)弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれがないこと、2)合理的必要があること の2要件をあげて、任意的訴訟担当が許される基準を示し、担当者：業務執行組合員、被担当者：組合員の場合に、任意的訴訟担当を認めたものといえる。なお、授権の存在を独立した第3の要件として論ずる場合もあるが、授権の存否は、弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれがないことと表裏一体の判断となるため、1)の要件に含まれるものと解することができる。

この判決について、最高裁判所調査官(宇野栄一郎)は、「団体性を持つ権利主体の集団において、当該訴訟遂行権の授与が、実体上の財産管理権の授与を伴い、かつ当該団体の目的遂行のための業務上の必要性に基づく場合」にこれらの要件を充足することになると解説している。

### (3) 任意的訴訟担当が認められた判例・裁判例

#### ア 判例・裁判例

上記最高判決を含め、任意的訴訟担当が許される場合に関しては別紙のとおり、裁判所の判断が重ねられてきた(判例・裁判例については「別紙裁判例」とし、以下は番号で特定する。昭和45年最高裁判決は別紙裁判例3である)。

#### イ 柔軟な判例の基準

上田竹志教授は、最高裁の判例(別紙裁判例3ないし5)を概観して、以下のとおり4点を指摘する(甲54・20頁)。

1) 任意的訴訟担当が認められたのは、権利主体が多数であるか団体を構成している場合であること

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2) 授権要件については、必ずしも個別訴訟ごとの授権を要しないこと

3) 担当者には、訴訟遂行の授権のみならず、実体法の権限授与もなされていること(ただし平成6年最高裁判決(別紙裁判例4)については、2)3)についてやや判然としない)

4) 昭和45年最高裁判例が挙げた3要件(原告ら代理人注：上田教授は1)弁護士代理等の原則の潜脱・回避のおそれがないこと、2)合理的必要性、3)授権という3要件ととらえている)は、しばしば同一の根拠事実から複数要件が一挙に認定されており、特に、1)2)要件の分節の必要性は、今のところ最高裁判例のレベルでは示されていないこと

そして、上田教授は「任意的訴訟担当が実体法上の提訴権規定の不備を補うための、提訴制度の創設(判例による法形成)機能を果たしている」との指摘(甲55・280頁)を肯定し、「判例によって定立された要件は、実際には社会の多様な法現象や、第三者への当事者機能移転의多様なニーズを充たすべく、柔軟な解釈が最初から予定されている」とし、柔軟な解釈を行うことが許容されることを認めている。

### (4) 「実体法上の管理処分権」について

別紙裁判例3(昭和45年最高裁判決)は、上記のように実体上の管理権を訴訟遂行権授与の根拠と位置づけているようにみえる。

これに対して、別紙裁判例4(平成6年最高裁判決)は、「権利能力のない社団である入会団体において、規約等に定められた手続により、構成員全員の総有に属する不動産につきある構成員個人を登記名義人とすることとされた場合には、当該構成員は、入会団体の代表者でなくても、自己の名で右不動産について登記手続請求訴訟を遂行する原告適格

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を有するものと解するのが相当である」とし、構成員の一致によって原告が土地の登記名義人となったことが認められるとして、原告適格を肯定しており、当該登記名義人に実体上の管理権が授与されたかどうかについては判断していない。

別紙裁判例4の事案は、入会地に関するものであり、入会団体には入会地の所有権を公示する制度がないことから、入会団体構成員全員が構成員のうち1名を登記名義人として、同人に訴訟遂行することを委ねたものであって、現行制度のもとでは他に方法がなく、登記名義人に原告適格を認める必要性が高いことを考慮したものといえる。

ここからいえるのは、管理処分権は一義的に明らかになるものではないということである。むしろ訴訟担当の正当性を根拠づけるために管理処分権という概念が用いられてきたともいえる。

堀野出教授は、「管理処分権」について、「債権者代位訴訟や株主代表訴訟でみられるように、管理処分権が認められるとされる場合であっても、それには実体法上の処分権を含む場合もあれば含まない場合もあるのであって、管理処分権は他人の財産・権利関係に干渉ないし介入しうる何らかの権能を示す広い意味で用いられている。つまり担当者の権能を表していることに相違ないにしても、具体的な権能を指すのではなく、担当者の地位の一般的説明に用いられている」と指摘する(甲55・218頁)。

また、堀野教授は、従来用いられてきた管理処分権の概念では根拠づけることが困難だが、提訴を認めるべきである場面として、「紛争管理権をはじめとする解釈による法定訴訟担当」、「人格権訴訟における訴訟担当など、管理になじまない権利関係についての訴訟担当」、「代表訴訟における原告株主など、提訴が許されるまで実体法上の権能の行使が認められない場合」などを挙げ、「担当者に訴訟担当が許されることと実

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体法上の権能とがいかなる関係に立つかについては、まず第三者による提訴が許されることが先であり、いわばその効果として、他人の権利について実体法上の行使権が認められる、という考え方も採りうるだろう」とする（甲55・257頁）。

本件のような、人格権に基づく差別的記事の削除請求や公表差止請求の場合、財産権に基づく請求と異なり、管理処分権という概念そのものにそもそもなじみにくい側面がある。堀野教授が指摘しているように、「他人の財産・権利関係に干渉ないし干渉しうる何らかの権能」という広い意味でとらえるべきである。

### (5) 授権の方法について

判例・裁判例からすると、授権については必ずしも個別訴訟ごとの授権は必要ない。

別紙裁判例4及び7のように、個別訴訟に関して総会決議等で訴訟追行の授権を行ったと認定された事例のほか、

*   団体としての規約によって構成員から代表者に対して実体上の管理処分権が授与されていることに着目して訴訟追行権の授与もあると認定された事例（同3、10）
*   契約によって管理処分権が授与されていることから訴訟追行権の授与を認定した事例（同5、6、11）
*   慣習上、代表者に財産管理権があると(--* して)訴訟追行権の授与を認めた事例（同1、2、9、12）
*   黙示的な財産管理処分権の授与及び訴訟追行の授権があるとされた事例（同13）

があり、慣習による授権や黙示の授権という包括的な授権も許容されて

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いることがわかる。

なお、別紙裁判例8は、旧満州国が所有していた日本国内の土地に関する建物収去土地明渡訴訟において、国が旧満州国を承継した中華人民共和国から日本に対する訴訟追行権の授与があったとして、国の任意的訴訟担当を認めた事案である。中華人民共和国からの訴訟追行権の授与について、東京地裁は、「本件提訴時には明示の授与があったと認めるに足りる証拠はないが、前記(1)【原告ら代理人注：提訴後に中華人民共和国から本件訴訟を継続するように要請する口上書が国に届き、国が本件訴訟を継続する旨を通報したという、争いのない事実】により追完されたものと解される」と判示した。ここからは、提訴時に明示の授権がなくても提訴後の個別の授権により追完される場合があることが分かる。

### (6) 担当者と被担当者との関係

弁護士代理の原則や訴訟信託禁止の潜脱とならないためには、担当者が被担当者と共同の利益を有する者か、それに類する者であることが求められる。被担当者と権利・利益を全く共有しない第三者に訴訟追行を委ねることは、弁護士代理の原則や訴訟信託禁止の潜脱となるおそれがあるからである。

別紙裁判例をみても、訴訟担当となったのは、いずれも多数者ないし団体の代表か、又は多数者ないし団体の中から選任されたとみなしうる者である。

重要なのは、被担当者が実現しようとする権利と担当者との間に密接な関係があることである。別紙裁判例で認められた訴訟担当は、多数者ないし団体の権利が侵害された場合にそれを回復すること、または権利を保全することについて、中心的役割を担う者である。つまり、多数者

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ないし団体の権利実現のために、その多数者ないし団体構成員が個々に動くよりも当該訴訟担当に権利行使を委ねる方が適切であるという状況にあるか、又は訴訟担当に委ねるしか他に方法がないという状況下において、訴訟担当への授権は肯定される。これは第2の要件である「合理的必要性」にも関係があり、第1の要件と第2の要件が相互に関連しているという上田教授の指摘が妥当する。

### (7) 原告埼玉県連が被差別部落住民らの任意的訴訟担当であること

昭和45年最高裁判決がいうように、任意的訴訟担当について、「特定の訴訟物について、何人をしてその名において訴訟を追行させ、また何人に対し本案の判決をすることが必要かつ有意義であるかの観点から決せられるべき」だとすると、まさに、本件のように埼玉県全域にわたる被差別部落がウェブ上に掲載してさらされ、広範な被差別部落住民らが、自らの権利をもってその差止めと掲載を（訴訟内外で）求めていることが明らかな事案においては、被害のこれ以上の拡大を抑止するためには、原告埼玉県連がその名において訴訟を追行し、本案判決を受けることが必要であり有意義であると認められるから、原告埼玉県連は被差別部落住民らの任意的訴訟担当の地位にある。以下、敷衍して論じる。

#### ア 第1の要件について

##### (ア) 団体規約に基づく包括的な授権

###### A 原告埼玉県連の規約

上述したように、原告埼玉県連は、「埼玉県下にわたり部落民衆の居住する地域において活動する会員」をもって構成され（甲14・3条）、会員の権利を守り、社会内に差別を廃絶するために活動する団体であり、1953年戦後の設立大会（熊谷市）以来、主に埼玉県下におい

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て、その目的に従った活動を行ってきた。

最高決議機関は県連大会であり、同大会は、大会代議員及び県連役員をもって構成され、毎年1回定期総会が開催される（規約8条）。また、大会は代議員の2分の1以上の出席によって成立し、議事は出席代議員数の過半数をもって決する（規約10条）。

###### B 規約に基づく包括的授権

原告埼玉県連は部落差別をなくすことを目的として結成された団体であり、会員となる構成員は、埼玉県内の地域でその目的のために活動を行うことが定められている。したがって、原告埼玉県連は、構成員の代表として、自己の名で部落差別を解消するための諸活動を行う権能を授与されている。原告埼玉県連の活動はいずれも会員からの付託を受けて、会員の権利実現のために自己の名で行っているものといえる。

原告埼玉県連の設立過程及びその後の活動内容からみて、原告埼玉県連には、そもそも規約に基づいて、会員の差別されない権利（人格権）に関する「他人の財産・権利関係に干渉ないし介入しうる何らかの権限」が授与されていることは明らかである。

###### C 授権の地域的範囲

先行する「全国部落調査事件」判決では、個人の差別されない権利などを根拠として、当該個人と一定の関係がある都道府県単位で、地域リストの記事掲載等の差止めを認めているが、これは、各原告が自分がまさに居住する地域にとどまらず、少なくとも都道府県の単位においては記事の差止めを認めなければ、差別されない権利が保障されない、すなわち、「不当な差別を受けることなく、人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送ることができ」ないと判断されたからに他ならない。

個人の生活は、自らの住所地などの範囲に限定されるわけではない。

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居住地域を中心とする一定の範囲に生活圏は広がっており、「人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送る」ためには、その一定の範囲について、晒されることによって不当な差別を受けることがないようにすることが必要である。

とすれば、（個人原告の差別されない権利を根拠として、本件の全記事の差し止めを求めることができることは当然として）原告埼玉県連は、自らの主要な活動領域である埼玉県下の全ての被差別部落について、被差別部落住民から訴訟追行権が授与されているといえる。

そして、上述したとおり、担当者である原告埼玉県連と県下の被差別部落住民らとの間では本件に関して利害対立は存在しえず、まさに、担当者と被担当者とが共同の利益を有する場合であると認められる。

埼玉県下には、7つの地域に、同和対策を中心とする人権行政を担うための行政の附属機関として、管区内首長及び当該の同和担当職員を構成員とした、同和対策協議会がある。そして、原告埼玉県連はこの協議会にほぼ対応するような形で、7つのブロックに「郡市協議会」または「地区協議会」という組織を展開し（規約7条）、埼玉県全体の被差別部落の問題に対応している。

具体的な対応関係は、

北足立郡市町同和対策推進協議会（川口市、鴻巣市、志木市、草加市、蕨市、戸田市、上尾市、桶川市、北本市、伊奈町、さいたま市、朝霞市、和光市及び新座市）〜部落解放同盟北足立郡市協議会

埼葛郡市人権施策推進協議会（三郷市、松戸町、八潮市、越谷市、春日部市及び松伏町）〜部落解放同盟埼葛郡市協議会

北埼玉地区同和対策協議会（羽生市、行田市及び加須市）〜部落解放同盟北埼玉地区協議会

入間郡市同和対策協議会（川越市、所沢市、飯能市、狭山市、入間

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市、富士見市、ふじみ野市、坂戸市、鶴ヶ島市、日高市、三芳町、毛呂山町及び越生町）〜部落解放同盟入間郡市協議会

比企郡市人権政策協議会（東松山市、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町及びときがわ町）〜部落解放同盟比企郡市協議会

大里郡市同和対策協議会（熊谷市及び寄居町）〜部落解放同盟大里郡市協議会

なお、秩父郡市には部落解放同盟の支部がないので、秩父郡市同和対策推進協議会（秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町及び東秩父村）に対応する部落解放同盟の協議会はない。また、児玉郡市（本庄市、美里町、上里町、神川町）には、部落解放同盟児玉郡市協議会はあるが、それに対応した行政の協議会は存在していない。

このような活動の広がりや行政機関との関係からいえば、埼玉県連が埼玉県全域を主要な活動場所としていることが認められ、授権の範囲は埼玉県内全域に及ぶ。

### D 授権と訴訟との先行関係

授権は必ずしも訴訟追行に先行して行われている必要はない。

別紙裁判例3（昭和45年最高裁判決）も、建設共同企業体結成当時に訴訟が想定されていたわけではない。しかし、最高裁は、組合規約により実体上の管理権、対外的業務執行権が授与されていることから、「自己の名で右損害賠償請求権を行使し、必要とあれば、自己の名で訴訟上これを行使する権限」すなわち訴訟追行権も授与されていると認定したのである。上述したように別紙裁判例8も同様である。

#### （イ）原告埼玉県連における個別の授権

原告埼玉県連では、定期大会（原告埼玉県連の最高決議機関・規約8条：代議員、執行委員、会計監査委員、統制委員及び本部役員をも

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って構成）、県委員会（大会に次ぐ決議機関・規約12条：本部役員、執行委員、県委員をもって構成・規約13条）及び執行委員会（指導機関・規約18条：執行委員、本部役員をもって構成・規約19条）が開催された機会に、原告埼玉県連の会員から訴訟追行に関する授権が行われたことを確認している。

2023年3月25日に開催された第71回定期大会では、第4号議案として、同年度の運動方針の最重要の課題の一つとして「差別を助長拡散する鳥取ループ・示現舎を糾弾し、『全国部落調査』復刻版裁判闘争に勝利しよう」というスローガンが掲げられ、「部落探訪」についても、具体的な取組みとして『「部落探訪」をはじめとする部落差別を助長拡散する情報をただちに削除するようさいたま地方法務局に強く働きかける』ことが提案され（甲56）、承認された。

同年9月2日に開催された第3回県委員会では、第5号議案で「部落探訪」削除の裁判闘争を行うことが提案され（甲57）、承認された。

同年12月2日に開催された第4回県委員会では、第2号議案で裁判闘争を行うこと、原告埼玉県連が「代理で原告となる」ことが提案され（甲58）、承認された。

2024年2月17日に開催された第5回執行委員会では、第1号議案で、本件提訴が報告された上で、原告埼玉県連として「傍聴体制を確立して原告を支援する」ことが提案され（甲59）、協議の上承認された。

同年4月13日に開催された第72回定期大会では、第4号議案で、2024年度の活動方針の一つとして、「差別を助長拡散する鳥取ループを糾弾し、『全国部落調査』裁判及び『部落探訪』削除裁判の完全勝利を勝ち取ろう」というスローガンが確認され、具体的な取組みが提起され（甲60）、承認された。

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同年4月23日に開催された第1回県委員会では、第7号議案で第2回口頭弁論への参加・支援が提案され（甲61）、承認された。

同年6月22日に開催された第2回県委員会でも、第1号議案で同様に第2回口頭弁論への参加・支援が提案され（甲62）、承認された。

2026年（-- as is）4月11日に開催された第74回定期大会では、特別決議「『部落探訪』差止め等請求に係る訴訟追行権授権に関する決議」が満場一致で採択された（甲63の1）。この決議では、原告埼玉県連が「部落探訪」差止め等を求める本件訴訟及び先行訴訟について、構成員から訴訟追行権限の授権を受け、任意的訴訟担当となることが確認されている（甲63の2）。

#### （ウ）担当者が被担当者と共同の利益を有すること

原告埼玉県連は、部落差別を受けているあるいは受ける可能性のある人たちの集合体である。そして、原告埼玉県連がその構成員を含む被差別部落住民などのために、部落差別をする相手と闘い、企業や行政に働きかけを行い、社会に向かって活動を公表し、部落差別をなくすための活動を行えば行うほど、根強い差別意識のために、原告埼玉県連そのものも、差別や攻撃の対象となる。原告埼玉県連は、会員らと差別される痛みを共有する存在であり、共同の利益を有する。

#### （エ）小括

以上より、被担当者である被差別部落住民らから担当者である原告埼玉県連に対しては、訴訟代行権の委任があり、ここに、弁護士代理の原則及び訴訟信託の禁止の制限を回避・潜脱するおそれが認められないことは明らかである。

### イ 第2の要件について

#### （ア）個人が訴訟遂行によって負う人権リスク

本件ウェブページによって損害を受けている人は、各地域に居住し

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あるいはそこにルーツを有する、膨大な数の住民ら（被差別部落住民ら）である。彼らは、原告になることで自身や親族が差別を受けることや、これまでも裁判に関わる情報をインターネット上で晒してきた被告から自身や親族の情報をさらに晒されることを危惧し、本件訴訟において原告となることができなかった。差別が残存する社会において、カミングアウトして生きることはむろん大変大きな障害を覚悟しなければならず、自分自身や家族が受ける不利益を考慮して、そのことを明らかにせずに生きる個人の選択は、当然に尊重されなければならない。「全国部落調査」出版差止め等請求の際には、訴状が送達され、被告に当事者目録が送付された直後に、同訴訟原告らの住所などの個人情報が新たにネット上に掲載されるという事態も生じ、個別原告の親族のもとに被告が訪問するなどの事実も発生しており、訴訟の当事者となることのリスクはきわめて大きい。

会員や被差別部落にルーツを持つ者を差別から守るべき使命を有する原告埼玉県連としては、会員の本件訴訟追行の負担を避けながら、現在のように地域の情報が晒される状態を解消するために自ら原告となることが必要不可欠であった。憲法13条が人格権を保障し、憲法21条1項が結社の自由を保障している趣旨からすると、この必要性は十分に尊重されなければならない。

被差別部落住民らにとっては、地域が晒されることによって、永続的かつどこまで拡散するか分からない膨大なリスクを抱え続けることになるため、これによって将来生じうる損害を回避し、すでに生じた損害を回復する必要があるが、その手段としては、原告埼玉県連のような団体に訴訟追行権を授権するほかないのである。

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#### (イ) 当事者識別情報秘匿制度では不十分であること

当事者識別情報秘匿制度は、住所・氏名等の全部又は一部が当事者

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に知られることによって、申立人が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがある場合に、裁判所が決定によって住所・氏名を秘匿する旨の裁判をすることができるというものであり、この制度を利用すれば個人が原告になる不利益は解消されるのではないか、との指摘もありうる。

しかし、当事者識別情報秘匿制度では常に秘匿が認められるわけではなく、仮に秘匿が認められたとしても、それを不服とする者は秘匿決定取消しの申立てをすることができ、場合によっては裁判所の許可を得て訴訟記録の閲覧謄写等の請求をすることができる。

この制度はもともと、性犯罪、配偶者暴力、児童虐待、ストーカー行為等の被害者が加害者との間で訴訟を行う場合が典型例として想定されていた。これらの場合は、被害者の住所や氏名が秘匿されても、事件や対象者は特定できるため、相手方の攻撃防御の機会を保障することと当時者識別情報を秘匿することとが両立できる。

しかし、本件では、個人が原告になろうとする場合には、「自分の居住地域や出身地域が被差別部落にあると公表されている」ことを主張する必要があり、地域が特定できる程度の情報や氏名を秘匿して主張を展開することが難しい。被告の訴訟追行の姿勢からは、仮に秘匿決定が出ても、被告がその取消を求めてくることは容易に予測できる。被告から、住所や氏名を明らかにせよと迫られる危険が常につきまとうということ自体が恐怖であり（仮に秘匿が認められなければ、これから先のいつか、被告に自分の住所や名前が暴露されるかもしれないという怖れを一生抱き続けなければならなくなる）、訴訟提起の大きなハードルとなる。当事者識別情報秘匿制度ができたからといっても、個人が原告となる困難さにはほとんど変わりはない。

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そして、住所や氏名などを秘匿できたとしても、ある特定の地域の

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住民が原告になったという事実が明らかになること自体が地域住民にもたらす影響を考慮すると、個人として被告になることによって「地域住民に迷惑がかかる」ことは、個人が原告として立つ場合の非常に大きな障害となる。単に自分の氏名や住所だけが秘匿されればよいという問題ではない。

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#### ウ 小括

本件において, 被担当者と担当者との関係をみたとき、1被担当者の数が多数に上ることから、担当者による訴訟追行が権利の実現を容易にする、2訴訟追行に大きな困難がある、3被担当者の権利実現が担当者の本来的任務である、4被担当者の権利実現について担当者が固有の法的利益をもつという要素が認められ、任意的訴訟担当が認められるべき合理的必要性は問題なく肯定される。

## 2 原告埼玉県連に生じている権利侵害（被告準備書面1・第4）

### (1) 被告の主張について

被告は原告埼玉県連自身の権利が侵害されていることを否定するが、争う。また、被告は原告埼玉県連が他人の損害を請求していることを前提に、原告らの主張に対して非難をしているが、原告はそのような主張をしておらず、被告主張は的外れである（原告埼玉県連は自らの権利侵害によって発生した自らの損害を請求しているのであるし、権利侵害とそれによって発生した損害とについては分けて論じるべきである）。

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### (2) 団体として有する差別されない権利の侵害

憲法13条及び同14条1項の趣旨から、いわゆる「差別されない権

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利」が憲法上保障されることは、訴状に記載したとおりである（本件関連事件である「全国部落調査事件」東京高判令和5年6月28日（最高裁で双方の上告が棄却され確定）は、「不当な差別を受けることなく、人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送ることができる人格的な利益」としてこれを認めた（甲17））。

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差別されない権利は、非経済的性質を有する精神的な権利・利益ではあるが、個人のみならず、原告埼玉県連も、当然にこの差別されない権利の享有主体となりうる。原告埼玉県連の権利は団体の構成員である個人の有する権利と対立することはなく、むしろ、団体の「差別されない権利」を保障することが団体の構成員の「差別されない権利」を実現し拡大することに直結することになるからである。被告によって行われた「部落探訪」の掲載は、原告埼玉県連の差別されない権利を直接に侵害する。

### (3) 業務を円滑に行う権利・利益の侵害

#### ア 原告埼玉県連の直接的な活動の阻害

原告埼玉県連は、被差別部落に対する差別廃絶のために、特に埼玉県下における結婚差別・就職差別などの問題に取り組み、企業、宗教団体、労働組合、政党及び行政に対して働きかけを行うなどしてきた。また、「部落地名総鑑」の存在が明らかになった後は、このような被差別部落の一覧を用いて結婚や就職の際に差別や排除を行うことは許されないという運動を行った。その結果、「部落地名総鑑」については差別を招来し助長する悪質な差別文書である旨の認識が社会的にも共有され、法務省が調査し回収した書籍や販売用のチラシは焼却処分されるに至り、少なくとも表立って「部落地名総鑑」やそれに類するリストを用いて、結

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婚差別・就職差別を行うことは許されないという社会的コンセンサスが形成されてきた。

本件各ウェブページが掲載されることによって、埼玉県下の被差別部落が特定され、悪意をもってさらされることによって、直接この情報を利用して、被差別部落住民らが就職差別や結婚差別が行われるリスクがあることはもちろん、このような情報が流通することが許されているということによって、被差別部落や被差別部落住民らに対しての差別的な評価・偏見が助長され、被差別部落住民らが平穏に生活することが阻害されることになる。そのことは、差別の解消をめざす原告埼玉県連のこれまで積み上げてきた取組みが水泡に帰し、現在及び将来の活動に著しい支障を与えるものである。

被告が滋賀県に対して「同和対策地域総合センター一覧」に係る情報開示請求の非開示決定の取消しを求めた事件において、最高裁は、文書の性質について「本件一覧は、その作成の当時、普通地方公共団体である上告人【原告代理人注：滋賀県】が、各地域センターが設置されている各地区と同和地区との間に一定の位置的な関連性があるとの認識の下に、各地域センターの名称や所在地等とともに上記各地区の位置及び名称や居住者等の具体的な状況の詳細を網羅的かつ一覧的に掲載した資料であり、かつ、そのことが容易に看取される資料である」とした上で、これが公開されたときに差別意識を増幅させたり助長したりする効果が予想できることから、「人権意識の向上や差別行為の根絶等を目的として種々の取組を行っている上告人の同和対策事業ないし人権啓発事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものというべきである」として、滋賀県の行っている事業の遂行への支障を認めた（平成26年12月5日・季報情報公開個人情報保護57号16頁）。

本件での被告の行為が原告埼玉県連及び埼玉県・県下の市町村の事業

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に与える影響は、上記事件で滋賀県が被る影響と同種である。

### イ 構成員の人格権の侵害を内包する業務上の権利

被告の行為によって、本件訴訟の個人原告のみならず原告埼玉県連の構成員である会員の人格権が侵害されていることは明らかである。そして、原告埼玉県連は、これら構成員の人格権を内包する「業務」上の権利を有していると解すべきである。

この点については、損害保険会社が、多数回・長時間にわたって電話を繰り返すなどした顧客に対して業務妨害禁止の仮処分を求めた事件の抗告決定（東京高決平成20年7月1日判タ1280号329頁）が、「法人の業務妨害に対する当該法人が現に遂行し又は遂行すべき『業務』は、財産権及び業務に従事する者の人格権をも内容に含む総体としての保護法益（被侵害利益）ということができる。そして、このような業務を遂行する権利は、法人の財産権及び従業員の労働行為により構成されるものであり、法人の業務に従事する者の人格権を内包する権利ということができる」として、業務遂行権に基づく差止請求権を認めていることが参考になる。

同決定は、損害保険会社の差止請求権の根拠について、「法人の『業務』は固定資産及び流動資産の使用を前提に自然人たる従業員の労働行為によって構成される。法人の『業務』に対する妨害がこれら資産の本来予定された利用を著しく害し、かつ、業務に従事する者に受忍限度を超える困惑・不快を与えるときは、法人の財産権及び法人の業務に従事する者の人格権の侵害とも評価することができること、使用者である法人は、業務に従事する者が上記の受忍限度を超える困惑・不快を生ずる事態に曝されないよう配慮する義務を有すること、『業務』が刑法上も保護法益とされ、その妨害が犯罪行為として刑罰の対象とされていること（刑法233条、234条）等にかんがみると、当該法人が現に遂行

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し又は遂行すべき『業務』は、財産権及び業務に従事する者の人格権をも内容に含む総体としての保護法益（被侵害利益）ということができる。そして、このような業務を遂行する権利（以下「業務遂行権」という。）は、法人の財産権及び従業員の労働行為により構成されるものであり、法人の業務に従事する者の人格権を内包する権利ということができるから、法人に対する行為につき、①当該行為が権利行使としての相当性を超え、②法人の資産の本来予定された利用を著しく害し、かつ、これら従業員に受忍限度を超える困惑・不快を与え、③『業務』に及ぼす支障の程度が著しく、事後的な損害賠償では当該法人に回復の困難な重大な損害が発生すると認められる場合には、この行為は「業務遂行権」に対する違法な妨害行為と評することができ、当該法人は、当該妨害の行為者に対し、「業務遂行権」に基づき、当該妨害行為の差止めを請求することができると解するのが相当である」との判断を示している。

被告による本件各記事掲載の目的が被差別部落を特定して暴露し、差別を助長する点にあり、それによって地域住民らが著しい人格権の侵害を受けている本件においては、前記東京高裁決定における①ないし③の要件は充足されるので、原告埼玉県連は自らの業務遂行権が侵害されたといえる。

## 3 先行訴訟の遂行・進行について（被告準備書面1・第5）

### (1) 被告の主張について

被告は1で「先行訴訟については、その必要性【原告ら代理人注：原告埼玉県連が訴訟を遂行する合理的必要性】を慎重に見るべき事情がある」と述べるが、2以下の主張内容がその「事情」とどのように関連するのか不明というほかなく、認否の要を認めない。

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### (2) 意見陳述の実施について

先行訴訟で、原告らによる意見陳述が実施されたことは事実である。

本件のように公共性が強く、社会的注目を集める訴訟においては、第1回口頭弁論期日において、書面陳述や証拠提出等に続いて、代理人や当事者本人が当該訴訟に関する意見を述べ、訴状の内容を補足説明する「意見陳述」が多く行われる。特に、原告本人の意見陳述は、訴訟の早い段階で、原告がこれまでに受けてきた被害や当該訴訟にかける想い等を述べるものであり、通常の訴訟では尋問の時まで訪れない、直接に裁判所に対して原告本人が口頭で弁論する機会が、第1回口頭弁論期日など訴訟の重要な節目において与えられることは重要なことである。

意見陳述は時間など限られた中で意見を述べるものであり（証拠調べや当事者尋問に当たらないことは、裁判所にとっても当事者にとっても当然のことである）、そのような意見陳述により被告が指摘するような「その場の空気や心証形成に片面的影響を与える」ことはなく、裁判の公正さなどを害することにはならない。また、意見陳述の機会を与えるか、どのような形で実施するのかについては、裁判所の訴訟指揮の下にあり、当事者が勝手に長時間にわたって陳述を行えるわけでもない。

これまでの関連事件の経緯や本件の性質からすれば、第1回口頭弁論で意見陳述が行われることは優に想定されることであり、被告は自ら欠席し、提出書面を擬制陳述することを選択したのであるから、被告が主張するような訴訟手続の公正を害する訴訟指揮には当たらないのは当然である。

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### (3) 傍聴について

先行訴訟の口頭弁論期日において、さいたま地裁に多数の傍聴人が集まったことは事実である。しかし、それは、被告の言動が多くの人の人権を侵害するものであり、広く社会的関心を集める事案であったためである。

傍聴券交付事件である以上、原告側及び被告側には平等に傍聴の機会が与えられており、被告側の傍聴機会が片面的に圧迫されるというような事情はない。

## 4 先行判決との関係について(被告準備書面1・第6)

### (1) 被告の主張について

本件と同様に、原告埼玉県連及び個人原告が「部落探訪」に掲載された埼玉県下の被差別部落に係る記事の差止め等を請求した先行事件について、2021年12月17日に個人原告の人格的利益を根拠として、全ての記事の差止め等を認める判決を出したこと(甲64、以下「先行判決」という。)、先行判決が本件訴訟においても参考にすべききわめて重要な資料であること、先行判決が確定していないことについては認めるが、その余は否認ないし争う。

### (2) 先行判決の既判力の及ぶ範囲

同判決については、原告埼玉県連及び被告が双方控訴し、現在、東京高裁に控訴審が係属している(本年10月7日に控訴審判決が言い渡される予定である)。

原告らは、先行判決を同様に本件訴訟にあてはめることができるなど

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と主張していない。先行訴訟に対するさいたま地裁の判決は、その時点での原告らの主張に対する事例判断であり、本件訴訟にそのまま当てはめることができないことは当然である(上述のとおり、先行判決の判断の一部について、原告も不服があり、控訴している)。

被告が、先行訴訟において原告埼玉県連の認められなかった主張について「同種の主張を繰り返す以上、原告埼玉県連は、先行判決後又は本県独自の事情として、何が変わったのかを具体的に主張し、証明しなければならない」というのは、被告に、訴訟に関する基本的な理解が欠如していることを示すものである。

## 5 差止めの範囲について(被告準備書面1・第7)

### (1) 被告の主張について

被告の主張について、差止めの対象について明確である必要があること、被告が引用する最高裁昭和61年6月11日判決の存在については認めるが、その余は否認ないし争う。

### (2) 本件記事の特定について

本件記事は、別紙記事目録で十分に特定されている。また、「ウェブサイトへの掲載、書籍の出版、出版物への掲載、包装、上映、戯曲、映画化等を含む一切の方法」は、文字通り、公表の方法(手段)を特定しているものであり、差止めの名宛て人である被告が、何をすれば命令違反となるのかを認識できるものとなっている。

むしろ、被告が主張する「表現、編集、引用、批評、報道、研究、歴

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史的記述、訴訟記録の利用、証拠提出、判決批評、学術的検討等」は、公表の方法ではなく、公表の目的を示すものであって内容にかかるものであり、特定の方法として適さない。

## 6 違法性の判断に関する資料(被告準備書面1・第8)

### (1) 被告の主張について

被告の主張は、原告らの主張を曲解した上で、それを批判するものであって、認否の要を認めない。

### (2) 法務省依命通知について

原告は、法務省依命通知が被告の行為の違法性の直接の根拠になるという主張はしていない。ただし、違法性を判断するきわめて重要な材料であり、事実上被告の言動がこの法務省依命通知の発出の要因となったという事情があるため、被告の記事の掲載が社会的にどう評価されているのかを示すために、法務省依命通知や東京法務局長からの説示について主張の中で触れている。

### (3) 部落差別解消推進法及び埼玉県部落差別解消推進条例について

同法及び同条例は、私人の表現について削除や公開禁止を命じる私法上の請求権を、直接的に創設したものではないが、特に後者は、「インターネットの利用による情報の提供」によって部落差別を行うことを禁止し、被告の記事掲載の違法性を基礎づけている。また、双方とも、被告の言動を1つの立法事実として制定されたという共通点があり、法律・条例の存在自体が、被告の本件記事等の記載が与えた社会的影響の甚大さを示すといえる。

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### (4) 関連する地方自治体の法務局への申入れについて

原告らが、地方自治体の法務局への削除要請について重要視しているのは、被告の言動が社会的にどのような評価を受けているのかを認定する材料となり、また、地方自治体として早急な対応が必要であると判断せざるをえないほど、被告による記事掲載が、広範な住民に被害をもたらしていることを示す重要な事実であると思料するからである。

被告の言動によって、多くの住民が、差別されない権利や差別を受けずに平穏に暮らす権利を侵害され、損害を受けており、行政に対しても多くの訴えが寄せられたため、それを受け、あるいは、本件掲載による差別の助長拡大を危惧して、関連の行政団体や首長、県議会が、それぞれの判断で動いたものである。原告らはそれを「法律」と扱ってはいない。

## 7 原告らに発生している損害について(被告準備書面1・第9)

### (1) 被告の主張について

原告らの損害賠償請求額については認めるが、その余の被告主張については争う。

### (2) 精神的損害に対する慰謝料の性質

#### ア 慰謝料の法的性質

慰謝料は、精神的損害という財産的価値に還元することが困難な損害を金銭によって填補するものである。その性質上、精神的苦痛を客観的・数量的に測定することは不可能又は著しく困難であり、財産的損害

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のように具体的な損害額を積算して立証することは予定されていない。

すなわち、慰謝料については、物質的損害ではなく精神的損害に対する賠償であり、その苦痛の程度を客観的・数量的に把握することは困難な性質のものであるために、慰謝料額の認定は原審の裁量に属する事実認定の問題であるとされている。

イ 慰謝料請求における立証の対象

慰謝料請求において原告に求められるのは、精神的苦痛が生じたこと及びその評価の基礎となる具体的事情を主張立証することであり、精神的苦痛を金額換算した「個別具体的な損害額」や、その苦痛の程度を医学的数値や客観的指標によって証明することまで要求されるものではない。

裁判所は、侵害された権利・利益の内容、加害行為の態様及び悪質性、侵害の継続期間、加害者及び被害者の対応、被害者が受けた精神的苦痛の程度その他一切の事情を総合考慮し、相当と認める慰謝料額を裁量により認定することが確立した実務である。

実際にも、精神的損害が生じる多彩な事案において、裁判所は精神的苦痛の発生を基礎付ける事実を認定した上で、諸般の事情を総合考慮して慰謝料額を認定しており、精神的苦痛について財産的損害と同様の厳格な金額立証を要求していない。

ウ 本件について

被告は、原告が精神的損害について個別具体的な損害額を立証していない、社会的非難を反映させた慰謝料額であるなどとして慰謝料請求を争う。しかしながら、このような主張は、精神的損害の本質及び慰謝料制度の趣旨を看過するものである。

本件において原告らは、被告の違法行為の内容、その悪質性、原告が受けた精神的苦痛並びにこれを基礎付ける具体的事実を主張しており

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(さらに追加して個別立証を行う)、裁判所はこれら一切の事情を総合考慮して相当額の慰謝料を認定すべきである。

第2 被告準備書面2に対する認否・反論

1 個人原告との結びつきについて(被告準備書面2・第2)

(1) 被告の主張について

被告は、各記事と個人原告との関係について明らかになっていないと指摘する。

しかし、原告は、各原告が全ての記事について差止めを求めることができると主張しているのであって、本来、差止めとの関係では、必ずしもその関係が明らかになっている必要はないと考える。

(2) 個人原告と本件各記事との関連性について

ただし、各記事の内容の権利侵害性や個人原告において発生した損害を明らかにするためには、個人原告と各記事の関係を一定程度明らかにする必要があるとは認める。この点については、個人原告の陳述書を作成し、あわせて主張を補充する予定であり、現在準備中である。

2 既存資料への地名の掲載について(被告準備書面2・第3)

(1) 被告の主張について

被告は、本件で問題とされている地区について、関連する情報がすでに公刊資料などで確認できると主張し、権利侵害性を否定するが、否認

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ないし争う。

(2) 本件各記事の意味

本件各記事は「曲輪クエスト」というタイトルのもとに通し番号が付され、「埼玉県 ●市」の下に地名が付されており、ある一定の限定された地域を紹介する記事であることが示されている。

被告は、2015年12月18日から「部落探訪」というカテゴリーで投稿を始め、このカテゴリーの投稿記事が被差別部落を特定し暴露する記事であることが明確に示されていた。2023年6月ころに、カテゴリー名が「人権探訪」、その後「曲輪クエスト」と変更されたものの、どこの都道府県のどこの市町村のどこの住所表記の地域が被差別部落であるかを特定して、暴露する記事であることは変わらない。各記事が掲載されている各ウェブ頁には「古村」というタグがつけられており、これがそれぞれ被差別部落をとりあげたものであることが示されている。

訴状でも述べたように、被告が多数の地域を訪問し、コンスタントに掲載を継続したことによって、このカテゴリーについて一覧的に表示した場合、全国の被差別部落のリストである「全国部落調査」の一部を公開しているのと、もはや同じ状態になっている。一覧表から特定地区(一つの欄)を抽出し、次々と被差別部落をさらし続ける被告の行為は、最高裁でその掲載が違法であるという判断が確定した「復刻版全国部落調査」を画像や映像つきで公開しているに等しい。しかも、各記事及び各動画はインターネット上にあり、世界中から誰もが、いつでもアクセスできる状態におかれている。各記事に一覧性があり、検索が容易なことからすれば、被告はまさに確定判決が被告に対して禁止している行為を行っているものといえる。

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本件の各記事は、単に文章や報告の中に、地名が記載されてるというものと全く異なるのである。

(3) 情報における「地名」

いまだ根強い部落差別が残っている現在、被差別部落としてある地域が特定されることは、個人に関する情報の中でも特に慎重な扱いを必要とする「機微情報」である。

原告ら個人は、自分が被差別部落出身であることを開示することの有無や、開示の方法・範囲については、自ら状況に応じて判断し対処している。公刊物についても、同様の配慮がされてきた。

また、被告が指摘する「公刊資料」なるものは、作成・出版された部数も少なく(一般市民が入手することができる「公刊物」といえるのは乙10だけである。乙9、乙11及び乙12も、公表された当時はともかく現在、第三者がこの内容を知ろうとすれば国会図書館等で閲覧する他ない)が、入手可能性も低く、本件各記事・各動画と比較した場合に、一般人のアクセス可能性に格段の違いがある。

第3 被告準備書面3に対する認否・反論

1 反論の要なし

被告準備書面3は、第1回口頭弁論期日において被告が陳述するために作成・提出されたものであり、個別に反論する意味がないものと考える。特に、意見陳述や傍聴に関しては前述したとおりであるが、以下、必要な限りで反論を行う。

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### 2. 「差別を受けずに平穏に生活する法的利益」について（被告準備書面3・第2）

#### (1) 被告の主張について

被告は、個人原告に生じている損害について否定し、「原告らが並べる『おそれ』は、陰謀論、デマ、プロパガンダの類である」などとし、被告自身が川崎市長選挙で排除されたなどと述べるが、否認ないし争う。

#### (2) 生命身体に対する権利利益の保護の必要性から生じた「人格権」について

**ア 尊厳をもって生きるための前提条件**

「平穏に生活する権利」が人格権として保護されるのは、生命身体がたとえ現実には侵害されていない段階であったとしても、生命身体に対する危険や不安に怯えることなく、平穏に日常生活を送ることが、人が尊厳をもって生活するための前提条件となっているからである。

生命身体が人の生存の前提となるものであり、それはいったん損なわれたら回復することができないのだから、その侵害を回避するためには、生命身体に対する侵害の結果が発生する時点において、権利利益の侵害が発生していると判断されなければならない。

**イ 憲法上の根拠**

日本国憲法11条は「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」と定め、各個人が、生まれながらにして奪われることのない基本的人権を共有することを謳

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った。また、憲法13条は「すべて国民は個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と定めて、基本的人権の根底に、「生命、自由及び幸福追求権」が存することを確認する。

そして、憲法上に根拠を有するこれらの権利の内実は、これまでの裁判例や判例により具体化され、身体的側面、精神的側面双方に係る人格的利益を包括的に保護する権利として、承認されてきた。

**ウ 判例の蓄積**

人格権の形成過程においてリーディングケースとされるのが、いわゆる「宴のあと」事件（東京地判昭和39年9月28日）である。この判決は、憲法13条の「個人の尊厳」の理念を背景として、「私生活をみだりに公開されないという法的保障ないし権利」、すなわちプライバシー権を明確に認めた。判決は、公開された事実が私生活上の事項であり、通常人の感受性を基準として公開を欲しない事項であることなどを要件として不法行為の成立を認め、人格権の一内容としてプライバシー権を位置付けた。

さらに、京都府学連事件（最大判昭和44年12月24日）は、「何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌・姿態を撮影されない自由を有する」と判示し、この自由は憲法13条の趣旨に由来するとした。この判決は「肖像権」という名称こそ用いなかったものの、人格的利益として肖像に関する自由を憲法上保護したものと理解されており、人格権の憲法上の根拠を最高裁が初めて明示したものと理解されている。

また、北方ジャーナル事件（最大判昭和61年6月11日）は、人格権としての名誉権に基づき、損害賠償だけでなく、侵害行為의 排除や将来の侵害予防として差止請求を認めた。その理由として、「名誉は生

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命・身体とともに極めて重大な保護法益であり、人格権としての名誉権は物権の場合と同様に排他性を有する」と判示した。

このように、人格権は憲法11条及び13条の総合的解釈から導かれる包括的権利であり、「個人の尊厳」を具体的な権利として実効化する機能を果たし、その意義は、生命・身体・名誉・プライバシー・肖像・個人情報など多様な人格的利益を統一的に保護する点にあるが、その実際上のメリットとしては、人格権侵害に対する差止請求を可能にすることで、将来おこりうる権利侵害を防止するために事後的な損害賠償にとどまらない実効的な権利救済を実現した点にある。また、人格権は表現の自由その他の憲法上の権利との利益衡量の基準としても機能し、現代憲法における個人の尊厳を支える基本原理として重要な位置を占めることとなる。

戦前及び戦後直後の不法行為法は、「権利侵害が現実に発生した後に損害賠償で救済する」という発想が中心だったが、そもそも、人格的利益は、一度侵害されてしまえば金銭賠償では回復できないという特徴を有している。上記判例で問題になった事例でいえば、名誉を毀損する内容の記事が一度公表されれば、その社会的評価を回復させるのは困難であり、私生活が一度公開されれば、秘密性は永久に失われてしまう。よって、人格権については、事後的救済だけでは不十分であり、侵害が現実化する前に差止めを求めるなど何らかの法的利益を守るための行動をおこすことができなければならない。

つまり、人格権侵害というのは、そもそも、危険の現実化を未然に防止するために導き出されたものであり、その侵害について論じる際に、いまだ「具体的な侵害が生じていない」として原告埼玉県連らの主張を切り捨てることは許されない。

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#### (3) 関連事件（全国部落調査事件）高裁判決について

上記の点は、関連事件（全国部落調査事件）高裁判決（甲17）が「差別されない権利（人格的利益）」について判示している部分を読めば明らかである。

同判決は、「人格権に基づく法的救済」として「憲法13条は、すべて国民は個人として尊重され、生命、自由及び幸福追求に対する権利を有することを、憲法14条1項は、すべて国民は法の下に平等であることをそれぞれ定めており、その趣旨等に鑑みると、人は誰しも、不当な差別を受けることなく、人間としての尊厳を保ちつつ平穏な生活を送ることができる人格的な利益を有するのであって、これは法的に保護された利益であるというべきである」とした（甲17の22頁）。

また、「①…明治4年の太政官布告により制度上の身分差別はなくなったものの、今日においてもなお本件地域の出身等であることを理由とする心理面における偏見、差別意識が解消されていないことから認められる当該問題の根深さ」、「②本件地域の出身等であるという理不尽、不合理な理由に基づく不当な扱い（差別）がこれを受けた者のその後の人生に与える影響の甚大さ」、「③インターネットの普及により、誰もが情報の発信者及び受信者になることができ、情報の流通範囲は広がったものの、その便宜さの半面において、誤った情報、断片的な情報、興味本位な情報も見受けられるようになったことから、これに接することによって差別意識が植え付けられ増長するおそれがあり、現にインターネット上における識別情報の摘示を中心とする部落差別の事案は増加傾向にあること」などの事実を摘示した上で、「本件地域の出身等であること及びこれを推知させる情報が公表され、一般に広く流通することは、一定の者にとっては、実際に不当な扱いを受けるに至らなくても、これに対する不安感を抱き、ときにそのおそれに怯えるなどして日常生活を送る

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ことを余儀なくされ、これにより平穏な生活を侵害されることになるのであって、これを受忍すべき理由はない以上、本件地域の出身等であること及びこれを推知させる情報の公表も、上記の人格的利益を侵害するものである」(同23・24頁)として、個別の原告について、記事掲載によって不当な扱い(差別)を受けたことが立証されていないとしても、情報の公表によって、権利利益の侵害が発生しているとの判断を示したのである(下線部原告ら代理人)。

つまり、東京高裁は、1問題となっている権利の性質、2ひとたび侵害されたときの損害の大きさ、3現代的な権利侵害の態様などの点を考慮すれば、「不当な扱いに対する不安感」や「不当な扱のおそれ」に怯えて日常生活を送ることは、平穏な生活を送る人格権の侵害にあたるとし、この判断を最高裁も支持したのである。

(2)で述べたような人格権の性質からすれば、このような裁判所の判断は当然の帰結である。実際に不当な扱いを受ける(個別・具体的損害)に至らなくても、これに対する不安感を抱き、ときにそのおそれに怯えるなどして日常生活を送ることを余儀なくされ、これにより平穏な生活を侵害されることになれば、その平穏な生活の侵害自体を損害ととらえ、権利侵害がすでに発生しているとみるということである。

### (4) すでに発生している権利侵害

よって、「不安感を抱くこと」「おそれに怯えること」自体がすでに損害であって、本件では、被告の各記事掲載により、原告らの平穏な生活は侵害されているのである。

被告は、自らの言動により惹起された他者との軋轢について泣き言を述べているが、原告らが行ったものですらなく、これを原告らの損害に

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対峙させること自体間違っている。

以上

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# 別紙 裁判例

| 判決 | 訴訟担当者 | 本来の権利者 | 授権の根拠 | 請求の内容 | 備考 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 1 最二小判昭29.12.3 裁判集民事16巻792頁 | 講会の会長 | 講会の構成員 | 講会の管理権 | 共同積立金請求 | |
| 2 最三小判昭35.6.28 民集14巻8号1558頁 | 頼母子講の管理人 | 講会の構成員 | 一切の管理権 | 諸掛戻金請求 | |
| 3 最大判昭45.11.11 民集24巻12号1854頁 | 建設共同企業体(民法上の組合)の業務執行組合員 | 組合員 | 組合規約 | 立替金請求 | |
| 4 最三小判平6.5.31 民集48巻4号1065頁 | 入会団体(権利能力なき社団)所属不動産の登記名義人とされた(代表者ではない)構成員 | 入会権を有する住民 | 団体規約 総会決議 | 所有権移転登記請求、抵当権抹消登記請求 | 総会決議で訴訟について授権 |
| 5 最一小判平28.6.2 民集70巻5号1157頁 | 債権管理会社 | 債権者 | 管理委託契約 | 債権償還等請求 | |
| 下級審 | | | | | |
| 6 東京地判昭49.12.25 判タ322号198頁 | 債権者委員会(私的団体)で選任された委員長 | 債権者 | 債権譲渡契約 | 配当異議(被告) | |
| 7 東京高判昭52.4.13 判時857号79頁 | 入会地の土地共有者175名の内過半数所有者で結成した管理組合 | 土地所有者 | 総会決議 | 土地明渡請求 | 規約(管理権付与)による授権は否定 |
| 8 東京地判昭60.12.27 判時1220号109頁 | 日本国 | 中華人民共和国 | 口上書 | 土地明渡請求 | 提訴時には明示の授権はないが訴訟提起後に口上書が追完された |
| 9 大阪地判昭61.7.14 判時1225号82頁 | 入会団体である町内会(権利能力なき社団)の代表者 | 入会権を有する住民 | 慣習上の財産管理権 | 更正登記請求 | 構成員の範囲は原則以外にも認められている |
| 10 神戸地判昭63.12.23 判タ700号199頁 | 労働組合 | 共済協同組合 | 組合規約 | 組合費等請求 | |
| 11 東京地判平3.5.28 金法1307号30頁 | 債権者委員会の委員長(株式会社) | 債権者 | 債権譲渡契約(実質的には返還請求権単独行使に異議がないという意思表示) | 預託金返還請求 | |
| 12 東京地判平3.8.27 判タ781号225頁 | 保険シンジケートの構成員である筆頭保険者 | 保険者 | 英国の慣習 | 損害賠償請求 | |
| 13 東京高判平8.11.27 判時1617号94頁 | 債権管理組合(民法上の組合)の業務執行組合員 | 組合員 | 黙示の権能付与 | 預り金返還請求 | |

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