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令和7年（ワ）第3286号　オンライン記事掲載差止請求事件
- 原告:部落解放同盟埼玉県連合会　外8名
- 被告:宮部 龍彦
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# 準備書面5

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さいたま地方裁判所第2民事部合議A係　御中
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令和8年9月11日

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- 被告:宮部 龍彦
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被告は、原告部落解放同盟埼玉県連合会（以下「原告埼玉県連」という。）による任意的訴訟担当、同原告自身の権利及び損害、個人原告の権利、記事との関係及び損害並びに請求の趣旨第2項の特定性について、被告の主張を以下のとおり述べる。


## 第1 任意的訴訟担当が認められないこと

### 1 判断枠組み

任意的訴訟担当の要件、地域住民の代表と称する者の訴訟追行権及び最一小判平成28年6月2日（平成26年（受）第949号・民集70巻5号1157頁）の事案と本件との違いは、被告準備書面1第3で述べたとおりである。原告らは、授権を独立の要件と見るか否かは説明方法の違いにすぎないとするが、どのように要件を整理しても、本来の権利主体の意思に基づく授権が必要であることは変わらない。団体が自ら訴訟を追行する方針を決めたことと、個人が自己の権利の訴訟追行を団体に委ねたこととは別の事実であり、原告埼玉県連の活動区域、行政との協議実績、運動上の役割又は組織目的は、各権利主体による授権に代わらない。

### 2 被担当者と権利が特定されておらず、団体決議は授権にならないこと

(1) 任意的訴訟担当は、本来の権利主体が特定され、その者に帰属する権利が訴訟物として特定されていることを前提とする。請求の趣旨及び原因は訴状の必要的記載事項であり（民事訴訟法134条2項）、補正されなければ訴えは却下される（同法137条）。任意的訴訟担当者が受けた確定判決の効力は本来の権利主体にも及ぶから（同法115条1項2号）、誰のどの権利について判決を求めるのかが確認できない訴えを審理することはできない。

(2) 原告ら第1準備書面は、被担当者について、原告埼玉県連の会員又は構成員、各地域に居住し又はルーツを有する住民、「被差別部落住民ら」、その親族等を使い分け、同原告の活動区域が埼玉県全域であることから、県内全域の「被差別部落住民」から授権されていると論じる。しかし、団体の活動区域と、個人の人格的利益について授権した者の範囲とは一致しない。原告ら第1準備書面14頁は、「秩父郡市には部落解放同盟の支部がないので、秩父郡市同和対策推進協議会（秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町及び東秩父村）に対応する部落解放同盟の協議会はない」と述べるが、原告らが今回追加した記事16は秩父市相生町を、記事17は秩父市大野原を対象とする。甲14の規約6条によれば、支部は旧市町村を単位として5名（5世帯）以上の会員をもって組織されるから、秩父郡市に支部がない以上、支部を通じた授権という説明は成り立たず、記事16及び17に関係するとする構成員が誰であるかも示されていない。甲63-1及び2にも、個々の被担当者を特定し、各被担当者が決議対象構成員（甲63-2が授権者として掲げる「被差別部落に出自を有し又は差別により権利侵害を受け、もしくは受けるおそれのある」県連構成員をいう。以下同じ。）であること、各被担当者と本件各地域との関係、及び各被担当者がどの記事又は動画についてどの権利を有するかを確認できる記載はない。

(3) のみならず、本件で問題となる人格的利益及び慰謝料請求権は、各人に帰属し、各人がその意思に従って行使し、又は処分する権利である。自己の出身又は居住地域に関する情報をどの範囲で公表するか、削除、損害賠償又は和解のいずれを求めるかについて個人の意思は一様ではなく、侵害の有無及び程度も各人で異なる。原告らが甲54で援用する裁判例は、入会地、組合財産、債権その他、規約、契約又は決議によって管理権限が団体に帰属する財産関係の事案であり、法人でない社団が構成員のために訴訟を追行することが認められるのも、構成員全員に総有的に帰属する権利が訴訟物となる場合である（最三小判平成6年5月31日・民集48巻4号1065頁）。各人に別々に帰属する人格的利益は、これと異なる。大阪地判平成12年3月29日（平成11年（ワ）第5957号）は、管理組合法人が区分所有者の慰謝料請求権及び人格権に基づく差止請求権を任意的訴訟担当として行使した事案について、授権した者を特定する証拠がなく、また、これらの権利は個々の区分所有者に帰属し、各人がその意思に従って行使し処分することができ、損害や侵害の程度も各人によって異なるから、団体に任意的訴訟担当を許容する合理性はないとして、訴えを却下した。本件も同じである。甲63-1が記録するのは、大会構成代議員101名のうち88名が出席した大会における代議員の拍手による決議であって、各権利主体本人の意思表示ではないから、この決議によって、権利主体でない者に人格権又は損害賠償請求権が創設されることも、非構成員である県内住民、出身者又は親族に授権の効力が及ぶこともない。

### 3 合理的必要性が認められないこと


(1) 被告準備書面1第3の2で述べたとおり、本件には現に8名の個人原告が自ら訴えを提起しているが、訴状によれば、そのうち7名は原告埼玉県連の役職者である（個人原告1は副委員長かつ北足立郡協議会議長、個人原告2は執行委員かつ北足立郡市協議会書記長、個人原告3は支部役員、個人原告4、6及び7は各支部の支部長、個人原告5は支部会計かつ北足立郡書記次長）。原告埼玉県連の役職者は、現に自己の名で訴えを提起しているのである。また、乙3ないし5によれば、先行訴訟について、案内文の発送、参加者の日当の計上、大規模な期日参加及び報告集会を伴う組織的支援体制が現実に構築されていた。このような支援は、原告埼玉県連が他人の人格的利益について訴訟担当者とならなくても行うことができる。原告らが説明すべきなのは、原告埼玉県連による訴訟支援及び本人の意思に基づく個別の授権では足りず、権利主体と請求の範囲が特定されないまま包括的に訴訟を追行する必要があるとする理由である。

(2) 原告ら第1準備書面17頁は、合理的必要性の根拠として、「全国部落調査」出版差止め等請求事件において、訴状の送達及び当事者目録の送付の直後に同事件の原告らの住所などの個人情報が新たにインターネット上に掲載されたこと、並びに個別原告の親族のもとに被告が訪問した事実があることを主張する。

ア　被告は、平成29年8月1日頃、取材のため、同事件の原告の親族が経営する食肉販売店を訪れた。同事件の第一審判決は、この訪問及びその際の会話内容の一部のインターネット上の公開について、「法的に保護されるべき権利や利益を具体的に侵害したとは認められない」と判断し、控訴審判決もこの判断を維持し、同判決は、双方の上告が棄却され、上告受理申立てが受理されなかったことにより確定している（甲16、甲17、甲18の1及び2）。原告らは、この訪問を挙げるだけで、本件の各権利主体について、どのような具体的な訴訟追行上の困難があるのかを説明していない。

イ　前段については、掲載した者が誰であるかの記載がなく、掲載された情報の内容、時期及び掲載先も特定されていない。被告は、原告らの主張する事実が何を指すのかを確認することができないから、不知である。原告らが特定して主張するのであれば、改めて認否する。

ウ　既に判断を受けた別事件の事情は、原告埼玉県連が本件において誰のどの権利及び請求について訴訟追行権を授与されたかという問題も、当該権利主体に実体法上の権利があるかという問題も、解消するものではない。当事者識別情報秘匿制度に限界があることも、直ちに団体が県内全域の住民等の訴訟担当者になることを基礎づけない。権利主体となる個人を明らかにせず、記事との関係も明らかにしないまま訴訟を追行させれば、被告は、権利主体、識別可能性、非公知性、損害及び因果関係について具体的な防御をすることができない。

(3) 以上のとおり、任意的訴訟担当部分の訴えは、被担当者及び権利の特定を欠き、授権も合理的必要性も認められないから、却下されるべきである。

### 4 予備的主張（甲63を授権の資料と見ても、任意的訴訟担当の要件を欠くこと）

(1) 甲56ないし62は本件の授権を示さない。甲59は令和6年2月17日の第5回執行委員会の議案書であり、その第1号議案の提案趣旨は、原告埼玉県連らが「鳥取ループ・示現舎を相手取って『部落探訪』…の削除を求める裁判を昨年12月6日にさいたま地方裁判所に提訴した」と記載する。「昨年12月6日」の提訴とは、令和5年12月6日に提起された先行訴訟（さいたま地方裁判所令和5年（ワ）第2913号）であって、本件訴え（令和7年12月3日提起）ではないから、原告ら第1準備書面15、16頁が、甲59について「本件提訴が報告された上で」承認されたと説明する点は、甲59の記載と一致しない。甲58は先行訴訟の提訴の4日前の県委員会の議案書であり、先行判決も、これに相当する資料について、「代理で原告となることが議案となっているにすぎず、原告解同埼玉県連の構成員がこれを承認したことまでは認定できないから、明示の授権があったと認めることもできない」とした（乙1・18頁）。甲61及び62も、原告ら自身が説明するとおり、先行訴訟の第2回口頭弁論への参加・支援に関するものである。原告らは提訴後の授権による追完も主張するが、その場合にも、追完した本人、対象となる権利及び請求並びにその意思表示を特定しなければならないことは変わらない。

(2) 甲63-2は、将来新たに公開される記事、映像及び写真についても、あらかじめ請求の追加及び訴訟追行を承認する内容であるが、将来追加される表現ごとに、被担当者に帰属する権利、その侵害、必要な救済範囲及び損害を主張立証すべきことは変わらず、原告ら自身が提出した甲54も、包括的授権の対象は「特定の」財産又は権利関係であることを要すると論じている。また、甲54は、「授権がAの自由な意思に基づく行為である以上、Aには授権しない自由があることを要する」とし、「授権しない可能性や撤回可能性がない、または乏しい場合は、あえて任意的訴訟担当を用いるよりも、他の構成として整理すべきとも思われる」とするところ、甲63-2は満場一致の拍手により採択された決議であり、甲14の規約5条は会員が本会の諸決定に従うものと定め、同30条は機関決定に従わない会員を除名、権利停止、戒告その他の処分の対象とする。甲63及び甲14からは、本人が自分の請求を訴訟の対象から外し、又は授権を撤回する手続を確認できず、規約30条の処分に対する不服申立てはこれとは別の問題であるから、原告らは、代議員決議に参加していない構成員を含め、本人の意思をどのように確認し、訴訟追行に反映させるのかを明らかにされたい。

(3) 仮に原告埼玉県連への授権があると見る余地があるとしても、合理的必要性の判断には、担当者が被担当者のために訴訟追行権を適切に行使することを期待できるかという要素が含まれる。前掲最一小判平成28年6月2日は、担当者が銀行法に基づく規制及び監督に服し、権利者に対して公平誠実義務及び善管注意義務を負うことを挙げ、「上告人らと本件債券等保有者との間に抽象的には利益相反関係が生ずる可能性があることを考慮してもなお、上告人らにおいて本件債券等保有者のために訴訟追行権を適切に行使することを期待することができる」とした上で、合理的必要性を肯定した。他人の人格的利益に関する訴訟の追行を団体に委ねるに足りる合理的必要性の有無も、当該団体が被担当者の利益のために公正かつ誠実に訴訟を追行し得る立場にあるかによって判断されるべきである。

この点に関し、乙15ないし17は、埼葛郡市の民間運動団体に関する久喜市の公文書である（乙18）。これらによれば、久喜市長は、令和5年11月15日付け久権第664号により、市の人権行政及び教育を所管する職員が当該団体の役員から「恫喝ともとれる暴言や威圧的な態度を執拗に行われるなどのハラスメント行為によって、精神的・身体的に苦痛を受けています」として、その中止を申し入れ、当該団体側は、令和6年2月13日付け回答書において「ハラスメントと言われればその通りで、深く謝罪する」と回答した（乙16）。久喜市長の申入れによれば、同団体の役員は、市の職員に対し「市長、総務部長に頭を下げさせろ」と強い口調で怒鳴り、「なめたことを言ってんじゃない」「この野郎、お前」「てめえ」と威圧的な発言を常習的に行っていた（乙16）。同団体の支部長一同は、令和6年2月6日付けの申入書で、この問題の責任は執行部及び全支部長の責任であると述べて組織としての責任を認めたのであるが（乙34の3）、久喜市が当事者本人の出席と説明を求めると、同団体は第三者の立会いを条件として本人の出席を拒み、市は同年3月6日付けの通告書で立会いを認めず、本人の出席がなければ対応を停止すると通告した（乙34の5ないし7）。久喜市の申入れ及び通告の名宛人であり、市が出席を求めた二人は、被告の把握するところでは、原告埼玉県連の代表者である執行委員長片岡明幸氏（甲14・26条、甲63-1、乙21）と、行為の当事者である水島輝彦氏（乙36の1ないし5）である。すなわち、原告埼玉県連の代表者自身がこの問題の名宛人として市の申入れに対応し、本人の説明を拒んだのである。また、久喜市長は、人権啓発推進埼葛実行委員会に対し、埼葛郡市12市町が毎年支出する公金262万5000円のうち会計報告のない162万5000円について出納簿等の提出を求めたが、同年3月4日付け回答書は「過去10年間の会計に関わる書類は一切ありません」と記載する（乙17）。この問題は、同年3月に東京新聞が「10年で計1600万円の不明金」と報道し、埼玉新聞及び毎日新聞も同旨を報道した（乙35の2ないし4）。久喜市は、これらを理由として、令和6年3月15日決裁の文書により、当該団体及びその構成員が組織する各支部への一切の対応を停止することを決定し、他の11市町の首長に宛てて通知した（乙15）。

乙15ないし17は団体名及び人物名が非開示とされているが、次の各点を併せ読めば、これらの文書にいう団体が原告埼玉県連及びその埼葛郡市協議会を指すことは明らかである。第一に、乙15は、久喜市が「同和問題に取り組む民間運動団体に対する埼葛郡市市町統一対応基準」（平成24年4月1日締結）に基づき対応してきた「部落差別に関する民間運動団体及びその上部団体」への対応を停止し、埼葛郡市人権施策推進協議会及び人権施策推進会議・埼葛地区連絡会議から脱退することを、久喜市を除く埼葛郡市の他の11市町（三郷市、八潮市、越谷市、吉川市、春日部市、杉戸町、宮代町、松伏町、幸手市、蓮田市、白岡市）の首長へ通知したものである。第二に、乙19及び乙21によれば、埼葛の各市町が「埼葛10市町として連携し」て対応してきた民間運動団体は「部落解放同盟埼葛郡市協議会及び部落解放同盟埼玉県連合会」であり、宮代町、幸手市、蓮田市及び白岡市が令和7年6月に決定し通知した退会の対象は、乙15と同じ埼葛郡市人権施策推進協議会及び人権施策推進会議・埼葛地区連絡会議であり、その退会届は、退会の時点を令和6年度末としている。その通知先は「部落解放同盟埼玉県連合会　執行委員長　片岡明幸」である（乙21）。したがって、久喜市が令和6年3月に対応を停止した団体は原告埼玉県連の埼葛郡市協議会及びその各支部であり、その上部団体は原告埼玉県連である。そして、ハラスメント行為を認めた当事者は、被告の把握するところでは、原告埼玉県連副委員長（当時）であり部落解放同盟埼葛郡市協議会議長の水島輝彦氏であるが（乙36の1ないし3）、同氏は、久喜市の対応停止後の令和6年7月18日にも、同協議会議長として春日部市の人権行政研修の講師を務めており（乙36の5）、原告埼玉県連が同氏を調査し又は処分した事実は公表されていない。上記の各事実は、同原告が被担当者の利益のために公正かつ誠実に訴訟を追行し得る立場にあるとはいえないことを示す。原告らがこれを否定するのであれば、被告準備書面4第5の8及び10において釈明されたい。また、原告埼玉県連は、各被担当者の意思確認、訴訟方針及び和解の決定並びに損害賠償金の受領及び分配について、誰が責任を負い、どの機関がその適正を監督するのかを明らかにされたい（同第5の7）。

(4) 原告らは、原告埼玉県連と県内の「被差別部落住民ら」との間に利害対立は存在し得ないとする。しかし、前記2(3)のとおり個人の意思は一様ではなく、自己の名で訴えを提起したのは原告埼玉県連の役職者を中心とする8名であり、他方、同原告が被担当者として掲げるのは、これに含まれない構成員のほか、原告らの説明によれば構成員でない県内住民、出身者及びその親族にまで及ぶ。訴訟の追行方針、和解の可否及び解決内容について、後者の意思が前者の意思と常に一致するという保証はない。

### 5 先行判決との関係

先行判決は、現在の給付を求める訴えとして原告埼玉県連の形式的な原告適格を認めつつ（乙1・17頁）、権利主体から授権のない第三者による任意的訴訟担当は許容されないとの枠組みを示し、黙示又は明示の授権及び合理的必要性を否定した（同18、19頁）。甲63は先行判決後に採択され「授権」の語を用いるが、誰が決議対象構成員であるか、当該構成員にどの記事についてどの権利があるか、授権対象となる請求の範囲、構成員以外の者に関する授権及び合理的必要性の問題は、いずれも解消されていない。

## 第2 原告埼玉県連自身の権利及び損害について

1 自然人の人格的利益が団体に当然には帰属しないこと、及び原告埼玉県連について業務遂行権侵害の要件が満たされないことは、被告準備書面1第4で述べたとおりである。先行判決も、原告埼玉県連が主張する差別されない権利の内実は判然としないとしてその主張を採用せず（乙1・21頁）、業務遂行権については、被告の行為に対処することは「まさに業務そのものといえるため、本来予定された活動を著しく害するものとは認められない」とした（乙1・22頁）。原告らが挙げる自治体の事業資料の公開に関する事案では、当該自治体が事業のため収集し作成した情報の公開と事業への支障が問題となった。本件各記事は被告の取材及び調査による表現であり、その事案とは異なる。また、地域住民又は構成員であることは、従業員と団体との関係を当然に基礎付けない（乙1・22、23頁）。甲17も、団体の活動成果が減殺されること又は業務量が増えることだけでは、団体固有の権利侵害や業務妨害を認めていない（29頁）。原告埼玉県連は、本件で具体的に妨害された業務を明らかにしていない。

2 原告らは、原告埼玉県連が自らの損害を請求していると説明するが、その損害が、資産の減少、追加支出、職員の労務負担、行政との関係の変化その他のいずれであるかは明確でなく、各記事及び各動画との因果関係並びに330万円の算定根拠も示されていない。「これまでの取組みが水泡に帰した」、「現在及び将来の活動に支障がある」という抽象的評価だけでは、民法709条及び710条に基づく具体的損害を基礎付けることはできない。

3 行政との関係の変化については、別の原因が記録上現れている。乙19及び21は、宮代町、幸手市、蓮田市及び白岡市が令和7年6月に原告埼玉県連等との関係事業への対応及び連携を終了する方針を決定し通知したことを示すが、この決定は追加記事14ないし23の掲載前であり、同文書は、決定の原因が被告の記事であるとは記載していない。乙15によれば、久喜市が令和6年3月に原告埼玉県連の埼葛郡市協議会等（前記第1の4(3)）への一切の対応の停止を決定した理由は、市職員に対するハラスメント行為等及び人権啓発推進埼葛実行委員会の会計が明らかになっていないことであって、被告の記事又は動画ではなく（この会計問題は、追加記事14ないし23の掲載前である令和6年3月に新聞各紙が報道している。乙35の2ないし4）、同市はあわせて、民間団体に対する補助金の交付を令和6年3月31日をもって廃止し、埼葛郡市人権施策推進協議会等から脱退することとして、これを上記4市町を含む他の11市町の首長に宛てて通知した。原告埼玉県連が行政との関係の変化を団体固有の損害に含めるのであれば、乙15が記載する事情その他の別原因と本件各記事又は各動画の影響とを区別し、記事ごとの因果関係を具体的に明らかにしなければならない。

## 第3 個人原告の権利、記事との関係及び損害について

### 1 「各原告が全記事を差し止められる」との主張には限定基準がないこと

(1) 原告らは、個人の生活圏が住所地だけに限定されないことを理由として、各個人原告が埼玉県内の全記事を差し止められると主張する。しかし、この理論によれば、1人の個人原告と1地域との関係が認められるだけで、その者と具体的関係が示されていない他地域の記事及び動画まで削除対象となり、記事が追加されるたびに請求対象も自動的に拡大することになる。人格権に基づく差止めは、原則として、当該原告の人格権を侵害する表現行為に対応する範囲に限られる（乙1・27頁）。

(2) 訴状は、個人原告の居住を、市区町村ではなく、別紙掲載地域一覧の地域番号によって特定している（個人原告1及び2は地域31、個人原告3は地域32、個人原告4及び5は地域34、個人原告6は地域36、個人原告7は地域28、個人原告8は地域33）。原告らの主張の単位は地区であって市区町村ではない。同一の市区町村内であっても、地区を異にする記事について当然に差止めが及ぶものではない。

(3) 先行判決は、同事件で対象とされた埼玉県内の全記事に差止めを広げた。同判決は確定しておらず、現に控訴審に係属している。被告は、この範囲拡張の論理を争う。同判決は、閲覧者が「芋づる式に本件各記事を閲覧する誘因も大きい」とし、他の記事を手掛かりとして本件記事1にたどりつく可能性が否定できないとして、差止めの範囲を本件記事1にとどまらず全記事へ広げた（乙1・29、30頁）。しかし、ある記事から別の記事へ移ることが容易であるということは、閲覧の可能性を述べるものにすぎない。それ自体はどの原告の権利も侵害しない記事について、他の記事へ移動され得ることを理由に削除を命ずることは、侵害行為でないものを侵害行為と同じに扱うものである。この論理を認めれば、同一のウェブサイトに記事が一覧に並んでいる限り、原告と何の関係もない記事も、将来新たに掲載される記事も、際限なく差止めの対象となる。現に原告らは、本件提訴後に掲載された10記事について、個人原告との関係を何ら示さないまま、目録に加えることを求めている。

(4) 原告らが援用する先行判決の理由に照らしても、本件の全記事及び全動画の差止めを求める主張には、次の欠落がある。同判決は、「本件各記事は、各別のウェブサイトに掲載されているのではなく、同一のウェブサイト上の同一カテゴリー内に掲載されている」ことを認定した上で（乙1・28、29頁）、「被差別部落への関心及び検索の動機を持つ者が、本件各記事のいずれかの記事を手がかりとして、本件記事1にたどりつく可能性も否定できない」として、「その実効性を確保する観点から、本件記事1にとどまることなく」差止範囲を広げた（乙1・29、30頁）。すなわち、同事件の個人原告の権利を侵害すると判断した記事1への閲覧を防ぐ必要があるとして、他の記事にも削除の範囲を広げたものである。本件で同じ説明をするには、まず、どの個人原告の権利をどの記事が侵害するのかを明らかにし、次に、他の記事又は動画まで削除する必要を具体的に示さなければならない。原告らは、この二つを区別して主張していない。動画14ないし23は、記事とは別のウェブサイトである jinken.tv に掲載されているから、先行判決が前提とした「同一のウェブサイト上の同一カテゴリー内」という構造も、そのままでは当てはまらない。既存資料の内容及び公開状況は、個々の記事の違法性を判断する資料である（後記2）。他の記事まで削除する必要があるかは、これとは別に、追加記事又は動画からどの個人原告の権利を侵害するとする記事へ閲覧がつながり、当該記事の削除によってもどのような侵害が残るのかを、原告らが具体的に示さなければならない。

### 2 既存公刊資料は個別の比較衡量において重要であること

被告準備書面2及び乙8ないし14で示したのは、原告側団体の資料、公刊研究書及び自治体資料に、地域名、施設名、所在地、沿革その他の関連情報が既に記載されていたという事実である。とりわけ乙14は、原告埼玉県連自身が昭和59年12月2日に発行し、頒布価格2500円を付して頒布した『埼玉県部落解放運動史』であり、本件各記事が対象とする地域のうち複数について、地域名を挙げた記載を含む。

先行判決が問題としたのは、未公表の事実の追加だけでなく、写真と文字情報の組合せによって個人の出身等を推知しやすくすることである（乙1・25頁）。しかし、その判断にも、情報の内容、表示方法及び当該個人原告との関係についての具体的な認定が必要である。最高裁判所令和4年6月24日第二小法廷判決（令和2年（受）第1442号・民集76巻5号1170頁）も、投稿の削除を求めることができるかどうかは、「本件事実の性質及び内容、本件各ツイートによって本件事実が伝達される範囲と上告人が被る具体的被害の程度、上告人の社会的地位や影響力、本件各ツイートの目的や意義、本件各ツイートがされた時の社会的状況とその後の変化など」を比較衡量して判断すべきものとした。これらは、いずれも、特定の個人について、特定の事実について判断される事項である。原告らは、各記事又は動画のどの表示が、どの個人原告について、いかなる権利侵害を生じさせたのかを明らかにしていない。

記事14ないし23で取り上げた歴史、地名及び施設のうち、乙23ないし33の立証趣旨に掲げた事項は、原告埼玉県連の刊行物（乙14、23）、公刊研究書（乙11、24ないし26）及び自治体の資料（乙27ないし33）に記載されている。乙28の2は長瀬の向井と歴史的身分との関係を、乙29は同和対策集会所条例に基づく厚川第2集会所の名称及び所在地を、既提出の乙14に含まれる同和対策集会所設置状況一覧（印刷441頁）は原告埼玉県連自身が昭和46年度の同和対策集会所として掲げた「坂戸市中小坂、鳩山町石坂」を、それぞれ具体的に示している。被告の記事は、こうした既存資料を現地の状況と照合し、その記述を検証するものである。原告らは、カテゴリー名、通し番号及びタグを理由に、各記事を全国部落調査の公開と同一視するが、記事22は、「昔白幡村そのものが、曲輪であったかも知れない」という菊池山哉の推測を、現地の調査によって否定している（甲52）。記事21も、古村に金井姓が多いわけではないとして、姓による同定を否定している（甲51）。既存文献をそのまま再掲する行為と、その記述を取材によって検証し批判する行為とは、内容を異にする。原告らは、各記事の具体的な記述を示し、それが既存資料に何を付加し、どの個人原告のどの私生活上の事実を新たに明らかにしたのか、及び確定判決のどの禁止対象と一致するのかを明らかにしなければならない。

法務省の依命通知及び条例が私法上の請求権を創設せず、各原告の損害を証明しないことは被告準備書面1第8で述べたところ、原告らはこれらを違法性評価の「材料」と言い換えるが、被告はこの点も争う。行政が問題とした行為と本件各記事及び各動画の具体的な内容がどのように一致するのか、各原告のどの権利を侵害するのかは、別に立証されなければならない。通知の発出や条例の制定という事実だけでは、歴史資料の検証を含む本件各表現の違法性及び各原告の損害は明らかにならない。

### 3 精神的損害及び330万円の請求

(1) 原告らは、各原告に一律330万円を請求しながら、各人がどの記事又は動画をいつ知り、どのような不安又は生活上の影響を受け、その状態がどの程度継続したかを明らかにしていない。原告ら第1準備書面も、個別立証を今後追加するとしている。現時点において、各個人原告の損害及び金額は立証されていない。原告らが主張する平穏に生活する人格的利益についても、地域名の記載から直ちに全原告の侵害を導くことはできない。甲17も、地域情報の公表によって誰もが当然に人格的利益を侵害されるものではないとしている（24頁）。原告らは、各記事との具体的な関係、その公表によって当該原告の出身等が推知されるとする事情、及び社会通念上受忍すべき限度を超える精神的苦痛を基礎付ける事情を、各人について示さなければならない。

(2) 原告らが甲64として提出した先行判決は、同事件の個人原告について、慰謝料10万円及び弁護士費用1万円の合計11万円を認容したものである（乙1・26頁、主文3項）。しかも同判決は、被告の行為が「差別意識」を煽る目的をもってされたものであって悪質であること、インターネット上に掲載された情報は削除しても半永久的に残ること、侵害の程度は深刻であることをいずれも認定した上で、その金額に至っている（乙1・26頁）。原告らが問題とする情報の拡散性及び永続性は、先行判決も損害額の判断に当たり考慮している。同判決が認めた慰謝料10万円及び弁護士費用1万円に対し、本件では各330万円が請求されている。原告らは、各人について生じた精神的苦痛の内容、程度及び継続期間その他、この金額を基礎付ける具体的事情を示していない。

## 第4 請求の趣旨第2項は禁止の範囲を確定することができないこと

1 差止めを命ずる判決の主文は、債務者において何をすれば債務を履行したことになるかを判定できる程度に特定されていなければならず、原告らの求める「一切の方法による公表」の禁止がこれを満たさないことは、被告準備書面1第7の2で述べたとおりである。原告ら第1準備書面は、この点に答えていない。

2 本件の請求の趣旨第2項は、「いずれも一部を抽出しての掲載等を含む」として、記事等の一部の公表も禁止の対象に含めている。先行判決の主文2項にも同じ括弧書きがある（乙1）。そうすると、被告が、対象とされた記事の一部を引用して論評すること、対象とされた地域の地名に言及すること、対象記事の一部を書き改めて別の記事とすること、本件訴訟の経過を記事として報告することが、いずれも禁止に触れるのかどうかを、主文の文言から判定することができない。原告らは各記事及び各動画のうち違法と主張する部分を特定していないから、どこまでが「一部を抽出しての掲載」に当たるのかも定まらない。

3 対象となる地域の範囲も、法令の文言では確定できない。同和地区は現行法令上の定義を有しない。地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律は平成14年3月31日をもって失効し、部落差別の解消の推進に関する法律も、全6条から成り、同和地区の定義規定を置いていない。同法が私人の表現に対して削除又は公表禁止を命じる私法上の請求権を創設していないことは、原告ら自身が認めるとおりである（原告ら第1準備書面27頁）。個別の民事訴訟において、対象を確定しないまま将来の表現行為を禁止すれば、何が禁じられるのかが定まらないまま、将来の記事の公表まで禁じることになる。

4 原告らは、各記事及び各動画のうち違法と主張する部分を特定しなければならない。

## 第5 結論

原告埼玉県連が任意的訴訟担当により第三者の権利を行使することは、授権の範囲が一定せず、合理的必要性も認められないから、許されない。同原告自身についても、固有の権利侵害、損害及び因果関係は基礎付けられておらず、個人原告についても、記事ごと、原告ごとの権利侵害、損害及び救済の範囲が主張立証されていない。請求の趣旨第2項は禁止の範囲を確定することができない。

以上
