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令和7年（ワ）第36723号　損害賠償等請求事件
- 原告:部落解放同盟　外9名
- 被告:示現舎合同会社　外2名
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# 準備書面(3)
#（差別のおそれと現実の排除の不均衡）

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東京地方裁判所民事第31部乙合2D係　御中
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令和8年6月3日

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- 被告:示現舎合同会社
- 同代表社員:宮部　龍彦
- 被告:宮部　龍彦
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被告らは、令和8年4月9日付準備書面（1）の主張を補充し、以下のとおり主張する。

## 第1　本書面の要旨

1　本書面では、原告らがいう「差別のおそれ」や「不安感」を理由として、本件の差止め及び損害賠償を認めることができない理由を述べる。

2　前訴判決が重く見たのは、現実に発生した就職差別、結婚差別、取引上の不利益、居住差別等ではなく、差別を受けるおそれ及びそれに基づく不安感である。しかし、前訴判決後、本件原告らについて、前訴判決が想定した具体的差別被害が現実に発生したとの主張立証はない。

3　一方で、乙A4ないし乙A38からは、前訴判決や「差別が拡散するおそれ」という評価が、被告宮部を通常の報道、政治的評価又は市民活動から外す理由として現実に使われていることが分かる。すなわち、判決が想定した原告側の被害は現実化していないのに、判決を差別認定に近い評価として用いた別扱いは現実に起きている。

4　被告らは、ここで被告宮部について別個の救済を求めているのではない。問題は、「差別のおそれ」や「不安感」という抽象的な評価が、現実の被害の立証を離れて法的救済の根拠とされると、それ自体が人を通常の扱いから外す理由として使われる点である。この不均衡を無視して、本件請求を認めることはできない。

## 第2　前訴判決が想定した被害は本件原告らについて現実化していないこと

1　前訴高裁判決は、現実に就職差別、結婚差別、取引上の排除、居住差別、地域社会からの排斥その他の具体的差別被害が発生したと認定して慰謝料を算定したものではない。同判決は、本件地域情報の公表によって差別を受けるおそれが生じ、そのおそれに対する不安感により平穏な生活が侵害される、という考え方を採ったものである（甲13）。

2　しかし、本件記録上、前訴判決後に、前訴判決が想定した具体的差別被害が本件原告らについて現実に発生したとの主張立証はない。原告らは、就職、結婚、取引、居住、地域社会その他の場面で、誰が、いつ、どのような差別的取扱いを受けたのかを示していない。

3　したがって、原告らのいう「差別のおそれ」や「不安感」は、本件原告らについて現実の差別被害に至っていない。前訴判決の抽象的なおそれ論を、本件でさらに広い差止めや損害賠償に拡張することは許されない。

## 第3　現実化しているのは、判決評価を用いた別扱いであること

## 1　乙A4ないし乙A38から読み取れる意味

乙A4ないし乙A38の標目及び立証趣旨は、証拠説明書記載のとおりである。本書面では、個々の証拠の内容を繰り返さず、これらの証拠から読み取れる意味を述べる。

## 2　川崎市長選挙における報道上の別扱い

(1) 神奈川新聞及びカナロコは、川崎市長選挙において、被告宮部について「差別が拡散する恐れ」を理由に「異なる扱い」とする旨を示した。そして、候補者紹介、候補者アンケート、選挙戦中盤及び最終日の報道において、被告宮部を他候補と同じ形式では扱っていない（乙A4、乙A5、乙A7、乙A9ないし乙A12、乙A19、乙A21、乙A22、乙A24、乙A26、乙A27、乙A32、乙A36）。

(2) これは、被告宮部の主張への反論や批判にとどまらない。「差別が拡散するおそれ」という評価を理由として、候補者を通常の選挙報道の形式から外す取扱いである。

## 3　政治的評価及び落選運動における使われ方

(1) また、被告宮部を「レイシスト」「差別主義者」「差別扇動者」等と評価し、投票しないよう呼び掛ける落選運動や、「レイシスト以外の票」を増やすことを差別反対の意思表示とする趣旨の記事が掲載されている（乙A6、乙A8、乙A13ないし乙A18、乙A20、乙A23、乙A25、乙A28ないし乙A35、乙A37）。

(2) 被告らは、個々の政治的批判や選挙運動の当否を本書面で争うものではない。ここで重要なのは、「差別を防ぐ」「差別が拡散するおそれがある」という言葉が、特定人を通常の政治的評価や報道から外す理由として用いられている事実である。

## 4　前訴判決の表現の使われ方

(1) さらに、前訴判決で認定されたとされる「差別されない権利」を掲げた抗議活動が行われ、前訴判決及び被告宮部の政治的主張を理由として、市民活動への参加見合わせの通知もされている（乙A25、乙A38）。

(2) 前訴高裁判決は、「差別されない権利」を独立した私法上の権利としてそのまま認めたものではない。同判決は、憲法13条及び14条1項の趣旨等から導かれる人格的な利益として整理したものである。また、同判決は、本件地域情報自体を各個人原告固有のプライバシー情報としたのではなく、プライバシー権及び名誉権も同人格的な利益の中で考慮するものと整理している（甲13）。損害賠償責任の箇所でも、高裁判決は原判決の「プライバシー」を「人格的な利益」に改めており、独立した「差別されない権利」を根拠にしたものではない。

(3) それにもかかわらず、社会においては、前訴判決が「裁判で認定された『差別されない権利』」という表現で受け止められ、被告宮部を通常の扱いから外す理由として用いられている。

## 第4　この不均衡が本件請求を認めない理由となること

## 1　本件で現れている不均衡

(1) 本件で重要なのは、次の不均衡である。

(2) 第一に、前訴判決が想定した本件原告ら側の差別被害は、前訴判決後も現実化したとは示されていない。

(3) 第二に、前訴判決や「差別が拡散するおそれ」という評価は、被告宮部を通常の報道、政治的評価又は市民活動から外す理由として現実に使われている。

(4) つまり、判決が保護しようとした「おそれ」や「不安感」は本件原告らの具体的被害として現れていない一方で、その判決評価を用いた別扱いは現実に起きている。

## 2　「おそれ」論をさらに広げることは許されないこと

(1) この状況で、原告らのいう「差別のおそれ」や「不安感」を理由として、さらに広い差止めや損害賠償を認めれば、抽象的なおそれが新たな排除の根拠として固定される。

(2) しかも、原告らの構成では、現実の差別被害が発生しなければ「差止めや社会的抑止が効いた」と説明され、何らかの社会的反応が起きれば「おそれが現実化した」と説明されることになる。これでは、被告らが、おそれの程度、因果関係、差止めの必要性及び損害の有無を争う道が失われる。

(3) 民事不法行為法は、抽象的な危険や社会的非難だけを当然に損害とする制度ではない。不法行為に基づく損害賠償は、各原告に生じた損害を填補する制度であり、被告らへの制裁又は一般予防を目的とする制度ではない。この点は、最二小判平成9年7月11日（平成5年（オ）第1762号・民集51巻6号2573頁）が示す日本法上の損害賠償の基本的な考え方からも明らかである。誰の、どの権利利益が、どの行為によって、どの程度侵害されたのかが示されなければならない。

## 3　第三者の反応を理由に被告らの責任を認めることはできないこと

(1) 原告らの主張は、被告らによる地域情報の公表又は公表のおそれにより、第三者が原告ら又は関係者を特定し、差別的取扱いをする可能性があるから、被告らに差止め及び損害賠償責任を負わせるべきであるというものである。

(2) しかし、第三者による情報取得、推知、評価、動機形成及び差別的行為の各段階を当然のものとして推定することはできない。原告らは、各原告について、どの記載からどのように本人又は関係者が推知されるのか、被告らの行為により危険がどの程度追加されたのか、現在も差止めを要する具体的危険があるのかを主張立証していない。

(3) むしろ、本件で証拠上明らかな第三者の反応は、前訴判決や「差別が拡散するおそれ」という評価を理由として、被告宮部を通常の扱いから外す方向で現れている。この事実を無視して、第三者の反応の可能性だけを被告らの責任根拠にすることはできない。

## 第5　本件請求への当てはめ

## 1　損害賠償請求について

(1) 個人原告ごとの対象記載、推知可能性、損害及び因果関係の主張立証が必要であることは、準備書面（1）で述べたとおりである。

(2) 本書面でさらに指摘するのは、前訴判決が想定した具体的差別被害が、本件原告らについて現実化したとは示されていない点である。原告らは、「おそれ」や「不安感」という抽象的評価を、各原告の現実の損害に置き換えることはできない。

(3) したがって、損害賠償請求は認められない。

## 2　差止め請求について

(1) 差止めに現在又は将来の具体的危険が必要であることは、準備書面（1）で述べたとおりである。

(2) 本書面で重要なのは、前訴判決が想定した本件原告ら側の具体的差別被害が現実化していない一方で、前訴判決や「差別が拡散するおそれ」という評価を理由として、被告宮部を通常の扱いから外す別扱いは現実に起きていることである。

(3) この状況で、抽象的な「差別のおそれ」や「不安感」を理由として差止めを認めれば、現実化していない危険を根拠に、さらに新たな表現規制を加えることになる。したがって、本件差止め請求は認められない。

## 3　原告解放同盟の請求について

(1) 原告解放同盟の請求構成の問題点は、準備書面（1）及び準備書面（2）で述べたとおりである。

(2) 本書面との関係でいえば、原告解放同盟が「差別のおそれ」や「不安感」を掲げても、本件原告らについて具体的差別被害が現実化していない事実は変わらない。団体の主張する抽象的危険によって、個人原告ごとの損害及び差止必要性の立証を補うことはできない。

(3) したがって、本件において、原告解放同盟の請求は、個人原告の個別立証を代替する団体請求として扱うことはできない。

## 第6　結語

以上のとおり、前訴判決が想定した本件原告ら側の具体的差別被害は現実化していない。一方で、前訴判決や「差別が拡散するおそれ」という評価を理由として、被告宮部を通常の扱いから外す別扱いは現実に起きている。この不均衡を無視して、抽象的な「差別のおそれ」又は「不安感」を本件請求の根拠にすることはできない。

原告らの損害賠償請求及び差止め請求は、いずれも棄却されるべきである。

以上
